2025年の最後を締め括ったNHK紅白歌合戦について、曲紹介の間が開くなど司会の進行が気になったとの指摘が、ネット上で相次いでいる。
その余波から、間をうまく収めた過去の司会がスポットライトを浴びるほどだ。グタグタになった背景には、局の内部事情があるのではないかと指摘する識者もいた。
「楽しみですね」有吉弘行さんが辛うじて間を継ぎ
曲がなかなか始まらず、司会4人が少しポカンとした後、有吉弘行さん(51)が「楽しみですね」などと間をつなぐ。
2025年12月31日放送の紅白では、曲の合間などにギクシャクする時間が幾度となく見られた。
有吉さんは3年連続の司会だが、他の3人には心配する向きもあった。
俳優の綾瀬はるかさん(40)は、過去の司会で曲名を忘れかけるなどの天然ぶりで知られる。俳優の今田美桜さん(28)は、初の司会で、リハーサルでは緊張する様子も伝えられた。NHKの鈴木奈穂子アナには、間をもたす役割への期待は少なかった。
いざスタートすると、有吉さんが間を何とかしようとする孤軍奮闘ぶりも目立った。
その毒舌がうまく生きたのが、TBSのバラエティ番組「有吉AKB共和国」で共演したAKB48のOGらとのやり取りだ。
前田敦子さん、大島優子さんらかつての主力メンバーを前に、有吉さんは、こう突っ込みを入れる。
「現役メンバーは相当イヤでしょうねぇ」
前田さん、大島さんとの関係には、「ギクシャクしてるような?」と笑いを誘い、指原莉乃さんが「有吉さんの心、狙い撃ちしますよ!」と水を向けると、「受け止めきれないですけど......」と苦笑いする。ネット上でも、こうしたやり取りを懐かしむ声が上がった。
とはいえ、それ以外の出演者に対しては、失言に配慮してなのか、「安全運転」が目立った。
「間を繋げる人がいない。コメントが薄っぺらい」の声
特に、ネット上で注目されたのが、K-POPガールズグループ「aespa(エスパ)」とのやり取りだ。
グループについては、メンバーの1人が原爆のキノコ雲を連想させるランプを購入したとSNS投稿したことが炎上を招き、紅白出場反対のネット署名もあったほどだ。このメンバーは、インフルエンザを理由に出場しなかったが、グループが出番となっても、初出場にもかかわらず、司会による曲紹介などもないまま、いきなりステージが始まった。
曲の前後に、鈴木アナが「aespaの皆さん、ありがとうございました!」と声をかけたが、有吉さんらは沈黙したままだった。
こうした展開ぶりに、ネット上では、苦言が相次いだ。「今年の紅白は、まれにみる司会の間が悪い」「有吉の良さが潰されてる」「間を繋げる人がいない。コメントが薄っぺらい」などと書き込まれている。番組スタッフが、カメラの前を通る姿も目立ち、ハラハラしたとの声も多かった。
かつての名司会者らにも脚光が当たり、「間をうまく繋いでたウッチャンとか生放送音楽番組慣れしてる櫻井翔とか堂々としてる橋本環奈とかまじ凄かったんだな」などの声も上がった。
「雷波少年」などの演出で知られる元日本テレビプロデューサーの土屋敏男さんは、司会がギクシャクした背景には、「あくまで推測だが」と繰り返し前置きした上で、局の内部事情があるのではないかとXで指摘した。
「あの奇跡を起こし続けた紅白歌合戦の美術さんのキーマンが定年か何かでいなくなってしまったのではないか?」とし、予定時間に次の曲がセットされずに混乱が起きた可能性があるとみた。「技術はきちんと継承すべきと言う警鐘なのかも」と土屋さんは言い、何度もカメラ前を横切る人影があったことにも触れ、「これも制作技術の低下を感じる」と断じた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)