2026年6月28日に投票された東京都杉並区長選。29日に開票され、現職の岸本聡子氏が再選を決めた。得票数は10万6487票、得票率は52.74%で圧勝だった。
「国政の代理戦争」と位置づけるメディアも
前回22年に実施された杉並区長選では、当時の現職・田中良氏をわずか187票差で岸本氏が破る歴史的な大接戦となった。自民党が27年ぶりの推薦候補として新人で前区議の大和田伸氏を擁立するなど、注目度の高い選挙となった今回も激戦が予想されていた。
岸本氏は1期目で、介護職員の待遇改善や不登校支援の拡充などを進めてきたが、その姿勢から「リベラル系」と呼ばれるケースも少なくなかった。そのため、自民推薦の大和田氏と対決することとなった今回の選挙を、「国政の代理戦争」と位置づけるメディアもあった。
テレビ東京と日本経済新聞社が実施した6月の世論調査によると、高市早苗内閣を「支持する」と答えた人は約7割と高い支持率を集めており、現職ではあるものの岸本氏は苦戦を強いられている可能性も指摘されていた。しかし、最終的には岸本氏が再選を果たすこととなった。
苦戦が続く自民党
東京都では、3月の清瀬市長選で現職・渋谷桂司氏(自民、公明推薦)を原田博美氏(共産、社民推薦)が破り、4月の練馬区長選では当時の現職・前川燿男氏の推薦を受けた尾島紘平氏(自民、国民、都民ファーストの会、日本維新の会推薦)を吉田健一氏(完全無所属)が破った。
また、3月の石川県知事選でも、高市首相が応援に駆け付けるなど、自民党として全面支援したものの、現職で全国的にも知名度の高い馳浩氏が落選した。杉並区長選でも自民推薦候補が敗れたことを踏まえると、高市内閣の高い支持率と、「国政の代理戦争」のような形で戦われた地方の首長選挙結果との間にズレが目立っている。