世界のAI半導体業界をリードするエヌビディアのジェンスン・フアンCEOが来日、日本政府が進める国産AIの開発に最新半導体を提供することを発表した。7月19日放送の「上田晋也のサンデーQ」(TBS系)は今後の日本経済の命運を握る国産AIの核となるフィジカルAIの課題を取り上げたが、専門家はこのままだと日本が乗り遅れると指摘する。日本のものづくりの技術があれば勝機はあるがそもそもフィジカルAIとは何か。番組は、チャットGPTなどデジタル空間で活用される生成AIとは対象的に、カメラやセンサーで現実世界を認識し自律的に動くAIのことと説明する。フアンCEOの「フィジカルAIによって、日本のものづくりは次の世紀へと受け継がれていくことでしょう」との発言を紹介した。この分野ではアメリカや中国が高い技術力を持っているが、日本のものづくりの技術があれば勝機はあるという。国産AIの開発に日本の大手44社が結集した新会社が開発を担う。まさに国家プロジェクトとも言っていいほどの取り組みとなった。このフィジカルAIについて早稲田大学院卒の本高克樹さん(アイドルグループ・B&ZAIのメンバー)は「自分自身が(大学で)研究していたことの延長にあるのがフィジカルAIだが、次なる産業革命とも言われていて、人手不足を解消すると期待されているようだが具体的にどういう経済効果があるのか気になった」と話す。情報がバラバラで、使える形でのデータ基盤が日本にはまだない元日銀審議委員で慶應義塾大学教授の白井さゆりさんは「普通のロボットだとあらかじめプログラムされている行動を正確に早く繰り返すことに対し、フィジカルAIはAIが頭脳となってセンサーとかカメラとか見ながら人にぶつからないようにしたり、不良品を識別したりとか、自分で考えてロボットを動かす」と話す。白井さんは「経済効果を見込む前に、日本にはやらなければならない課題がある。AIはいろんな工場の大量のデータを、失敗も含めて常に読み込んで学んでいく。その大量のデータが必要だが、AIに使える形でのデータ基盤が日本にはまだない。一つひとつの工場がバラバラに情報を持っているので、政府主導の共通の規格、ルールをもってデータを共有しないと、到底AIに必要なデータベースを作れない」と日本の課題を指摘した。中国のように、国の掛け声一つで各工場のデータが一挙にそろうお国柄ではないだけに、日本の実情に合わせて共通のデータ基盤をどう構築していくか。(ジャーナリスト 佐藤太郎)
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