逆転でのCS進出を狙う中日だが、井上一樹監督の采配に対しては疑問視する声が多い。
石川昂弥にそのまま打たせても
大きな反響を呼んだ場面が、2026年8月22日のヤクルト戦(バンテリン)だった。同点の7回無死一、二塁の好機で5番・石川昂弥が打席に向かおうとしたが、石伊雄太が代打に告げられた。一塁ベンチに戻った石川は呆然とした表情を浮かべ、スタンドがどよめきに包まれる。
石伊は犠打を試みたが、二塁走者・細川成也が三塁で憤死。土田龍空の右翼線適時二塁打で勝ち越したが、中日を取材するスポーツ紙記者は
「あの采配は不可解でしたね。仮に犠打をさせるにしても、石川にやらせればいい。なぜ、犠打が得意とは言えない石伊を代打に送ったのか。足が速いとは言えない細川が二塁走者だったことを考えると、あの場面は犠打で三塁に進めるのは難しい。石川をそのまま打たせて、打撃でどのような工夫をするか見たかった。井上監督は動かなくていい場面で動き、動くべき局面で策を打たないケースが目立ちます」
と首をかしげる。
試合はヤクルトが8回に逆転したが、中日が同点に追いつき、延長戦10回1死満塁で細川が押し出し死球を選び、今季5度目のサヨナラ勝ちを飾った。広島が勝ったため5位に浮上したが、戦いぶりはスッキリしない。
前出の記者は「石川の代わりに途中出場したロドリゲスはファームで三塁を守っていたが、本職ではないので打球への反応が遅れていた。試合終盤に起用するのはリスクが大きい。こういうチグハグな采配が続くと選手も納得できないでしょう」と指摘する。
3位のDeNAと3.5ゲーム差。逆転でCS進出の望みがあるが、井上監督の求心力が気になるところだ。
(中町顕吾)