立憲民主党は、SNS上の「偽・誤情報」対策を政策課題として掲げている。2025年には、(1)情報空白の削減、(2)ファクトチェック団体への支援、(3)メディア・コンピテンシー教育、(4)政治的倫理の強化などを提言している。また、党の公式SNS運用ガイドラインでも、「虚偽や事実と異なる内容(偽・誤情報)」や、なりすまし、党の発信内容の改変などを禁止している。「中村りほ@立憲民主党」と名乗っていたのに立憲は「知らなかった」?ところが、2026年8月、立憲栃木県連の党員である男性が、実在しない女性「中村りほ」を作り、X上で「中村りほ@立憲民主党」というアカウントを運用していた。女性の写真などには生成AIで作られたとみられる画像が使われていた。しかも単に架空の人物を作っただけではなく、「立憲民主党」の名前をアカウント名に使用、女性政治家・党員であるかのように活動、選挙・政治活動について投稿、「5月2日に3620gの女児を出産した」など、実在する人物の体験談のような架空の設定など、実在しない女性が政治活動をしているようなAI画像を掲載していた。ネット上では、党員の氏名も画像も特定されているが、大手メディアではまだ氏名は公表されていない。立憲栃木県連の党員だった男性が独自に行ったということで、県連自身も組織的関与を否定している。もっとも、立憲の杉尾秀哉参院議員は、架空のアカウントをフォローしていたが、しれっと外してしていることがネット民の解析により明らかになっている。立憲栃木県連は、あくまで知らなかったという立場であるが、「中村りほ@立憲民主党」というアカウント名があるのに、立憲が知らないとすれば、かなり間が抜けていると言わざるを得ない。立憲の公式Xに、いまだに「高市総理の公設第一秘書が、対立候補への誹謗中傷動画の作成・拡散を第三者に依頼したのではという週刊誌報道」とし、「選挙における中傷コンテンツの拡散は、民意の形成と権力の正統性に関わる問題です。国会での検証を、高木真理議員が訴えます」とする投稿が載っていた。これは、ネタ元の文春も共同も撤退済みの案件だ。こんなことより、まず足元の党内のことから、取り掛かるべきだ。++ 高橋洋一プロフィール高橋洋一(たかはしよういち)元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。
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