ドイツで極右政党が躍進...学者は警鐘「いまや、ナチス時代の経験や歴史教育はブレーキになりえない」

   ドイツの州議会選挙で極右政党・ドイツのための選択肢(AfD)が大勝したことを2026年9月7日放送の「報道ステーション」(テレビ朝日系)は取り上げ、今後のドイツ国内外における影響について専門家の見方を聞いた。

  • 独州議会選挙においてAfDが40%以上の得票率で勝利(画像はイメージ)
    独州議会選挙においてAfDが40%以上の得票率で勝利(画像はイメージ)
  • AfD公式X(@AfD)より
    AfD公式X(@AfD)より
  • 独州議会選挙においてAfDが40%以上の得票率で勝利(画像はイメージ)
  • AfD公式X(@AfD)より

従来のドイツの歴史認識とは違った愛国教育を打ち出す

   番組は、6日にあったドイツ東部ザクセンアンハルト州議会選挙でAfDが43.8%の得票率で勝利したことを伝える。公約に、かつてナチス総統アドルフ・ヒトラーが使った「ドイツ的に考える」を掲げ、従来のドイツの歴史認識とは違った愛国教育などを打ち出している。

   ドイツ政治に詳しい東京大学の板橋拓己教授はAfD大勝の要因として「移民・難民政策」を挙げる。

   「とくに旧東ドイツ地域では、外国人が生活を脅かすという反移民感情が強い。それと、物価高騰の生活苦がこれまでの政権への強い不満につながった」と指摘する。

   一方で、旧西ドイツ、旧東ドイツという地域性の問題としてだけでは片付けられない要因もあると見る。8月末に行われた全国の世論調査で、AfDの支持率が29%と政権与党のCDU/CSUの20%を上回った。

大越健介さん「既成政党がとりこぼした有権者の選択肢としての地位を築いた」

   板橋教授は「旧東西ドイツとも世代交代をして、いまやナチス時代の経験や歴史教育は極右台頭のブレーキになりえない。この流れは一過性のものではなくドイツ政治に根付いたと言ってもいい」と話す。現政権に反対する政党が拡大すると、EUやNATOをけん引してきたドイツの外交政策が停滞する可能性もあるという。

   2年前にAfDを取材したMCの大越健介さんは「既成政党がとりこぼした有権者たちの選択肢としての地位を築いた。問題はむしろこれからで、広くドイツ国民に納得してもらえるような寛容で現実的な政党に変化するのか、それとも主張をもっと先鋭化させるのかが分岐点と言える。もし後者の道をたどれば、より社会の分断が進む可能性がある。そこにトランプ政権が率いる今のアメリカの姿が重なる」と話した。

(ジャーナリスト 佐藤太郎)

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