「赤字173億円」ジャングリア沖縄に公金投入110億円超へ 「マーケティングの神様」森岡毅氏の誤算

「成功確率73%」から一転、問われる森岡氏の"神通力"

   森岡氏は開業直前、「東洋経済オンライン」のインタビュー記事で、ジャングリアの成功確率を「約73%」と試算。残りの約3割は想定できないファクターによるものとし、具体的には災害や現場の経験値などの「運営のクオリティー」を挙げていた。

   ところが開業すると、アトラクションの長い待ち時間や暑さ対策などへの不満が噴出。SNSでマイナスイメージが一気に広がった。その後は改善を重ね、開業月に69.2%だったパーク満足度は今年5月には89.2%まで上昇したが、客足の回復には結び付いていない。

   コストの重さも気になる。福島県の大型レジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」を運営する常磐興産の観光事業は、24年3月期に売上高111億円でジャングリアとほぼ同水準だったが、営業利益23億円を計上していた。老舗施設との単純比較はできないものの、100億円を超える売り上げがありながら、親会社が約173億円、運営会社が約89億円の最終赤字となったジャングリア。売り上げはどこに消えているのか、コスト構造にも大きな課題を抱えているように見える。

   森岡氏が率いる「刀」については、企画から運営まで手掛けた東京・お台場のイマーシブ・フォート東京が今年2月に開業から約2年で閉業したばかり。一部では、累計赤字が60億円以上に達したと報じられた。相次ぐ苦戦に、「マーケティングの神様」と呼ばれてきた森岡氏の"神通力"を疑問視する声も強まっている。

   ジャングリア側は待ち時間の短縮や新アトラクションの投入など改善を続けているが、いわゆる「ガラガラ」状態との報告が現在もSNSで相次ぎ、一部では「ほとんどスタッフしかいない」といった投稿まであるほどだ。

   公的マネーを含めた巨額の資金を集め、緻密なマーケティングから森岡氏が描いたはずの「勝ち筋」は、どこで狂ったのか。公的支援を受けつつ、ここから大逆転を果たすのか。それとも沖縄に「負の遺産」を残すことになるのか。ジャングリアの今後だけでなく、森岡氏や「刀」にとっても崖っぷちの状況と言えそうだ。

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