2026年10月12日に群馬県庁県民広場(前橋市)などで開催されたぐんまちゃんアイドルフェスティバルで、禁止されている「モッシュ」と呼ばれる行為が行われ、出演していたアイドルグループのパフォーマンスが一時中断される事態となった。中断後、モッシュに関与したとみられる観客らが土下座、観客席からは「金返せ!」などと怒号が飛ぶ様子の動画がSNSで拡散された。イベントを主催した群馬県は、モッシュ行為がエスカレートしほかの観客に危険が及びかねない状況だったためパフォーマンス中断の判断をしたと説明。こうした事態に「心苦しく思っている」とした。一方、土下座や謝罪を強要した事実はないとした。「危険行為が見受けられたため」ライブを一時中止モッシュとは、ライブなどで観客同士が密集した状態で体をぶつけ合う行為のこと。イベントの公式サイトでは、観客が別の観客の背中や肩に乗り上げる「リフト」やほかの観客の頭上に飛び込む「ダイブ」などとともに禁止事項として挙げられていた。拡散された動画では、出演していたアイドルグループ「FES☆TIVE」のパフォーマンス中、後方にいた観客同士が走りながら勢いよく体をぶつけ合う様子が映されていた。その後、突如音楽が止まり、「危険行為が見受けられたためライブを中止させていただきます」とアナウンスが流れ、ライブは一時中断となった。会場からは「カス!」「返金しろよ!」などとヤジが聞こえた。その後、モッシュに関与したとみられる観客らがステージ後方に設置されたカメラに向かって土下座した。まもなく再開のアナウンスが流れたが、「金返せ金!」「誠意見せろこらぁ!」などと怒号が続いていた。FES☆TIVEは、中断した曲を冒頭からパフォーマンスし直していたようだった。この動画はXで拡散され、禁止行為をした観客らを批判する声や、パフォーマンスを中断されたFES☆TIVEに同情する声などが寄せられている。FES☆TIVEの公式Xは12日、今回のライブの中断について言及。ライブの中断は「主催者様の判断によるもの」だったと説明。来場者に「ご心配と混乱をおかけしましたことをお詫び申し上げます」と謝罪した。最後に、別イベントの開催を予告した。土下座は「自主的に行ったもの」、パフォーマンス再開には影響せずなぜ、モッシュに関与したとみられる観客らが土下座する事態になったのか。J-CASTニュースは、詳しい経緯を群馬県県庁舎リノベーション推進室に聞いた。取材に応じた担当者によると、会場はステージの前方が有料、後方が無料のエリアになっており、モッシュ等の禁止行為が確認できたのは、後方の無料エリアだったという。当日は、ほかのグループのパフォーマンス中にも禁止行為は見受けられたが、そのたびに巡回していた運営スタッフが声がけをして対応していたという。そのほか、注意喚起のアナウンスも複数回したとした。該当のパフォーマンス中は、「いわゆるモッシュ行為がエスカレートしコントロールできないような状態で、(モッシュに)参加していないお客様まで巻き込みかねない状況でした。事故発生のリスクが非常に高まった瞬間があったため、現場の状況を総合的に判断し、お客様の安全を最優先するために中断をした」と説明。「(中断が)演奏中だったのは本当に不本意で、そのまま公演を最後まで行いたかったというのが本音です」と明かす。そのため、改めて禁止事項遵守への協力を求め、再度危険行為が確認された場合には再び演奏中断せざるを得ないことをアナウンスし、パフォーマンスを再開したと説明した。モッシュに関与したとみられる観客らの土下座については、彼らが「自主的に行ったもので、運営としては真意がわからない」とし、「こちらの方から『謝れ』などと仕向けたことは一切ない」と説明した。謝罪の意図があった可能性については理解を示しつつ、土下座は「運営再開には全く影響していない」とした。担当者は、Xでパフォーマンス再開後も禁止行為があったのではないかとする指摘が書き込まれたとし、再び中断しなかったことに関して「お客様の安全を考える中で、他のお客様を巻き込むような重大な事故につながる状況まではギリギリ達していないのではないかと判断しました」とした。担当者は、「まず、公演を一度中断せざるを得なくなったことに関して、本当に心苦しく思っております。ヤジが飛んだことで、嫌な思いや怖い思いをした方がいらっしゃれば、それに対しても申し訳なく思っております」と謝罪。続けて、「今後このイベントがどうなるかは未定ですが、今回のことを教訓として、多くの方に楽しんでいただけるイベント運営にしっかり活かしていきたいと思います」と話した。
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