高市早苗内閣から外れたばかりの林芳正・前総務相が2026年10月18日のBSテレ東「NIKKEI日曜サロン」に出演、「対中外交」について、「相手を知らずに外交はできない。知中派は大事だ」と語った。25年11月の高市首相の台湾有事についての国会答弁を機に日中関係は冷え込んだままだが、林氏はそこをやんわり批判した形だ。
日中は「意見が違い制度も違うから、対話が重要」
9月29日に岩屋毅・前外相が日本企業の幹部ら50人を率いて北京訪問すると、何立峰副首相(経済政策担当)や王毅外相が面会するなど厚遇を受けた。
林氏は外相も経験し、日中友好議員連盟の会長を務めたこともある。番組では、この岩屋前外相の訪中に触れ、日中は「意見が違うところもあり、制度も違うからこそ、対話を粘り強く続けていくことが重要。知中派は大事だ」などと話した。
王毅外相は岩屋氏との会談でも、高市答弁の「撤回」を求めており、11月中旬に中国・深圳で開かれるAPEC首脳会議での習近平主席と高市首相の会談の可能性は不透明なままだ。
「総裁選への出馬」明言を避けるが...
林氏は、番組の最後に「これからの政治に大切なこと」として、自ら書いた「遠慮」という2文字を示した。「元々の意味は、深謀遠慮。深く謀って、遠きをおもんばかる。2年後3年後とか、10年後のことをしっかりと考えておかないと、近くが不安になる。遠き慮りなければ必ず近き憂いあり、という言葉もある」と話した。
27年秋の自民党総裁選への出馬については、「今あれこれ言うのは時期尚早だ」と明言を避けたが、「中期的な課題については、自分なりの考えをまとめることをまずやりたい」と意欲を示した。
(ジャーナリスト 菅沼栄一郎)