「酒飲んでG7の会議をすっぽかすなど、前代未聞」 芥川賞作家が高市首相に辞任要求

   高市早苗首相がG7首脳オンライン会議を欠席したことを巡り、SNSでは批判が相次いでいる。芥川賞作家・平野啓一郎氏は2026年10月22日にXを更新し、欠席理由に関する高市首相の答弁に対し、「首相のその場凌ぎの出任せではないか?」などと批判した。

  • 高市早苗首相(26年9月17日撮影)
    高市早苗首相(26年9月17日撮影)
  • 平野啓一郎氏のXより(@hiranok/一部加工)
    平野啓一郎氏のXより(@hiranok/一部加工)
  • 高市早苗首相(26年9月17日撮影)
  • 平野啓一郎氏のXより(@hiranok/一部加工)

平野氏「こんな馬鹿げた答弁を官僚が準備するだろうか?」

   高市首相は16日の参院予算委員会で、立憲民主党・辻元清美参院議員の質疑に対し、会議の開催時間が「直前まで分からなかった」と説明。また、オンライン会議に必要なディスプレーなどの準備を業者に依頼するものの、その準備が整わなかったとも述べた。

   その後、会議の議題が米国と欧州のあいだの問題だったため、代理出席でよいとの話も受けたと説明。また、会議当日は麻生太郎副総裁ら自民党幹部と会食をしていたが、「この会議の出欠とは関係ございません」とした。会議の時間は所信表明演説を書いていたという。

   こうした中、平野氏は22日にXを更新し、今回の欠席に関する北海道新聞の記事に反応した。同じ22日付の記事では、「官邸関係者は『回線を準備できないわけがない。最初から欠席するつもりだったはずだ』と憤る」などと報じられている。

   この記事を受け、平野氏は、ディスプレーなどの準備が間に合わなかったとする高市首相の答弁に対し、「こんな馬鹿げた答弁を官僚が準備するだろうか?」と疑問を呈した。

   続けて、「例によって、首相のその場凌ぎの出任せではないか?」とも。最後に「酒飲んでG7の会議をすっぽかすなど、前代未聞。言語道断。辞任しかない」と批判した。

   前日21日にも平野氏は、高市首相の欠席をXで批判していた。「朝既に連絡が来ていたという話も出ている。酒飲んでて欠席した、という疑惑を晴らせないなら、総理を辞職すべきだろう」と記していた。

   時事通信は会食の様子について「出席者によるとアルコールが供され、首相も飲酒したという」と報じている。

辻元氏「準備もできないほどの『直前』と言えるのか?」

   高市首相の欠席を巡っては、辻元氏の19日のX投稿がSNS上で注目されている。

   16日の質疑を終えた辻元氏は19日、会議の開催時間が直前まで分からなかったと答弁した高市首相に対し、論拠を示しながら疑問を呈した。

   辻元氏が提示したのは、会議と同じ2日配信のロイター通信(日本語サイト)の記事だ。

   記事は2日17時59分に配信されたと表示されている。更新日も同じ2日だが時刻の表示はない。そして本文中には、マクロン大統領が「日本時間午後9時30分」から「主要7カ国(G7)首脳によるテレビ会議」を主宰する、と記されている。

   辻元氏は、会議の3時間31分前の記事で、既に開始時間が午後9時30分からだと記されている、という趣旨を述べていた。続けてつぎのように記した。

「午後5時59分ということは、会議の3時間31分前。これは準備もできないほどの『直前』と言えるのか?政府がそんな業者と契約していたのが原因なら、事務方の『外交上の大失態』ではないか?それとも誰かが嘘をいっているのか?」

   辻元氏は、外務省にも「ロイターの報道より先に日本政府は知らされていた、で間違いないか?」「この3時間31分の間に本当に業者が準備できなかったのか?」などと問い合わせたというが、ほとんどが「言えない」との回答だったと説明した。

   辻元氏の投稿は大きな注目を集め、音楽プロデューサーの松尾潔氏は「率直に言って、高市さんに総理を任せるのは怖いと思いました」とXに投稿。田島麻衣子参院議員(立憲)も「働かない総理の不手際を懸命に隠す官僚」などとXでコメントした。

   そのほか、「高市首相の『業者が間に合わなかった』という説明、どう考えても無理があるように感じます」「結構、深刻な問題になるかもしれない」「日本の外交はどうなっているのか?」などの批判も相次いでいた。

   会議は10月2日21時30分から約30分間行われた。26年のG7議長国であるフランスが主催した。外務省によれば、「米欧等のディーゼル価格などへの対応」に関する議論が行われ、遠藤和也外務審議官が代理出席し、高市首相のステートメントを代読した。

   一方、同じ2日の首相動静(時事通信)によると、高市首相は18時30分から19時45分まで、麻生太郎副総裁ら自民党幹部と公邸で会食をしていた。その後、面会などの予定はなく、22時も公邸にいるとしていた。

報道が「会議の3時間31分前」は本当か

   ただ、J-CASTニュース編集部が調べた範囲では、ロイター通信の英語サイトやフランス語の記事で、開始時間を報じていたのは、会議の約20分前~約30分前に配信・掲載されたものだった(以下、時刻は日本時間で表記)。

   まず、ロイター通信の公式サイト(英語)で「Macron」と検索し、2日付の記事を確認したところ、17時30分配信、2日更新と表示されている記事では、開始時間が記載されていない。マクロン大統領がG7首脳と協議する意向だと報じるにとどまる。

   そして、21時12分配信、2日更新と表示されている記事では、開始時間が21時30分だと報じていた。

   次に、フランスの金融情報ポータルサイト「ボルソラマ」に掲載されている、ロイター通信のフランス語の記事を確認した(同サイトの表記はパリ時間)。18時44分に掲載された記事では、できるだけ早く開催する予定だとしている。

   その後、20時57分に掲載された記事では、開始時間が21時30分だと報じていた。

   つまり、ロイター通信(日本語サイト)が配信したと表示している17時59分の時点では、同社の英語サイトやフランス語の記事で、開始時間21時30分を伝えているものは見つからなかった。

   だが高市首相の欠席を巡っては、一方で、朝日新聞が16日付の記事で、政府関係者の話として、議長国のフランスから2日朝、夜中に開催するとの連絡があり、その後21時30分開始と伝えられた、と報じている。また、北海道新聞が22日付の記事で、フランス大統領府は「数日前に案内した」とした、と報じている。

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