GMOインターネットグループは2026年11月2日に会見を開き、傘下のGMOインターネットが運営する「お名前.comデスクトップクラウド」の不正アクセスによる情報漏えいについて謝罪した。その中で熊谷正寿代表が、目に涙を浮かべながら、GMOグループやインターネットへの思いを語る場面があった。「事業として一度も儲かる、儲けるという言葉は使ったことがない」会見冒頭、熊谷氏は「被害に遭われましたお客様と関係者の皆様に、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。事前にシステム上の課題を指摘されていたとして、「サービスの運営において活かすことができませんでした」とした。さらに、熊谷氏が自身のXに笑顔の写真を投稿したことなど、SNS発信についても謝罪した。会見では、不正アクセスの経緯や同社のセキュリティガバナンス体制などについて説明。その後、熊谷氏による「今回の問題を踏まえて得た知見の説明」とする時間が設けられ、熊谷氏はGMOとその理念について話した。その中で、熊谷氏は目に涙を浮かべ、涙声になりながら次のように訴えた。「GMOイズムという社是社訓がございます。その中で、すべての目標はお客様の笑顔であり、その笑顔を見て私たちは誇りを持ち、その笑顔の循環で、目的ではなく結果としての利益で株主様も笑顔になると、31年間言い続けてきました」「私は自分が作ってきたインターネットが、多くの方の笑顔に資する安心で安全なインターネットになってもらいたいと心の底から思っておりまして、事業として一度も儲かる、儲けるという言葉は使ったことがない。お客様のために情報を守れと言い続けてまいりました」「『命の砂時計』を何に捧げているのかというのが人生であり...」続けて熊谷氏はAIの発展とそれに伴うサイバー犯罪の脅威について説明。近年のAIの目覚ましい成長スピードに企業や社会は合わせなければならないと指摘し、一方で「一番最初にそのスピードに合わせたのは犯罪者です。犯罪者たちがこの便利なツールを使い、皆様の生活を、企業を、社会をおびやかしているんです」と危機感を訴えた。そのうえで、金銭要求には応じない姿勢を改めて示した。熊谷氏のこの説明は約30分に及んだ。記者からこの説明に多くの時間を割いた理由を問われると、熊谷氏は、「『命の砂時計』を何に捧げているのかというのが人生であり、私はインターネットとこのグループに捧げています」とし、「私の命の砂時計はどこに向かっているのかということをご理解いただくため」と話した。さらに、AIの発展により安全なインターネット利用への危機感を理解してほしかったとした。「お名前.comデスクトップクラウド」をめぐっては、10月22日、サーバー内に保存されていた証券口座等のログイン情報が第三者により不正取得・利用された可能性を発表した。27日には、GMOが攻撃者の金銭要求に従わなかったとして、利用者のものとみられる情報が公開された。翌28日には、攻撃者とみられるサイトのドメインが停止された。GMOは被害を受けた利用者への補償や見舞金を発表しているほか、総額100万米ドルの懸賞金をかけて犯人に関する情報を募っている。
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