暗号資産取引所バイナンスから約1兆円が流出され、北朝鮮の関与が疑われている問題で、2026年11月6日放送の「大下容子ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)は、脱北者の証言から北朝鮮のハッカー育成システムの実態を紹介した。
頭が最もいい子たちを集め選抜するシステム
番組は、暗号資産流出事件の背景には北朝鮮のハッカー集団が関与しているというFBI(連邦捜査局)の指摘を紹介。これに対して金正恩総書記の妹である金与正氏は「我々の仕業かのように国際世論を誘導するのは重大な政治的挑発だ」と反発している。脱北者で、北朝鮮時代にハッカーを養成していたというキム・フングァン氏をソウルで取材すると、「(ハッカーを養成するために)北朝鮮の全土で頭が最もいい子たちを全方位に完璧に徹底的に選抜するシステムがある」と証言した。
「国家が指揮して最高の英才を育て、その英才たちを泥棒に育てる」というのだ。数十年にわたり英才教育を行い、その中でもさらに優れた人材を選抜、国際金融を攻撃したり先端国防科学技術を盗んだりする部隊に配属するという。キム氏は「『開発創造型で攻撃しろ』という金総書記の命令がある。北朝鮮が作ったハッキングコードは国際スタンダードの範囲とは異なる。そのためコードを見るとある程度北朝鮮の仕業だとわかる」と話す。
彼らには罪の意識はなく、これ以上の制裁もかけようがない
暗号資産被害額に占める北朝鮮の割合が増えてきているなかで、大下容子アナは「国家ぐるみでサイバー攻撃しているとなると民間企業が防ぐのはなかなか難しい」と話す。
デーブ・スペクターさんは「専門的に追跡している人たちがいても結局、いたちごっこになっている。(北朝鮮で)この若さから(ハッキングを)やると、罪の意識はないし、これ以上、北朝鮮に制裁のかけようがないから、やり放題になっている。人の知恵をもう少し建設的に使えばいいのは言うまでもないのだが、そういう環境にないのが残念だ」と話す。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)