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Openseaはもう古い!?...注目集まるAMM型NFTマーケットプレイスのポテンシャルとは?【仮想通貨通信vol.3 前編】

   こんにちは、ブロックチェーン関連の技術やプロジェクトを調査しています、ブロックスタです!

   私は数年間、仮想通貨へ投資家として携わってきました。しかし、技術的な知見を深めることで、「利益を得やすくなる」と感じ、今ではより技術的な側面から仮想通貨に携わっています。

   当コラム【仮想通貨通信】では、最先端のちょっととっつきづらかったり、英語のデータしかなかったりするような内容をわかりやすく解説していきます!

   さて【仮想通貨通信vol.1】では、分散型取引所「Uniswap(ユニスワップ)」などのAMM(=AutomatedMarketMaker=自動取引システム)について紹介しました。

AMMによるNFT取引が主流な取引法になるのか?

   【仮想通貨通信vol.1】で紹介したAMMは、Uniswapで行われているトークン(仮想通貨)同士の交換。そして、それが生まれたのが2018年の12月です。

   そして2022年、NFT(=Non-Fungible Token=非代替性トークン)の取引においても、AMMを利用しようとする流れがあります。

   【仮想通貨通信vol.1】のおさらいにはなりますが、AMMには以下のようなメリットがありましたよね。

●取引が簡単
●流動性が高く大きな額の取引が行いやすい
●保有するコインで手数料が稼げる

   NFTのAMMにも同じようなメリットが存在します。

   さて、今回、AMMの中でもNFTのAMMについて紹介する理由は、私が「今後、AMMによるNFT取引が主流な取引法となり、大きな利益を得られるのではないか」と考えているからです。

   しかしNFT AMMは、世界でもまだ2つしか市場が稼働していない最先端の領域で、情報も少なくわかりづらいのがネック。

   それでは今回は、既存のNFT取引手法と、AMMを利用した取引方法にはどのような違いがあるのか。そして、それぞれどんな強みがあるのかをわかりやすく紹介・比較していきます。

OpenSeaでのNFT取引とは?

   NFTはこれまで、Opensea(オープンシー)という市場を中心に取引されてきました。過去には1日で550億円以上の取引が行われたこともあり、ニュースなどで耳にしたことがある! なんて方も少ないでしょう。

   Openseaは、イメージとしては「NFT版のメルカリ」といったところでしょうか。デジタルアートに特化しオークションの機能など、使いやすい機能も盛りだくさんです。

   取引方法もメルカリとよく似通っています。出品者は、保有しているNFTの販売価格を、市況をみながら決めて出品。一方、購入者は、売主が設定した販売価格に対して、交渉することもできます。

   もちろんOpenseaにも、交渉しながら売買価格を決めることができる、という強みがあり、売り主・買い主が納得できるという点はメリットです。特に、高価格帯のNFTは、同じコレクションの中でも模様の違いなどから、価格に大きな差がある場合もあります。こうしたNFTの場合は、この取引方式はピッタリと言えるでしょう。

   こうした長所がある一方、弱点もあります。Openseaをさきほど「NFT版のメルカリ」と表現しましたが、そこで行われる取引は基本的には、個人と個人、または、クリエイターと個人の間で行われます。

   しかし、メルカリと同じく、「出品したとて、すぐに売れるわけではない」という問題があります。特にNFTは、価値のわかりにくいアート作品中心で、値付けが難しくすぐに売れない、買えないという悩みがありました。

   この「面倒」、「すぐ売れない、買えない」という課題を克服したものが、「AMMを搭載したNFT取引所」です。

NFT AMMの仕組み

   通常のAMMを活用した取引所と同じく、取引所にはたくさんのNFT、仮想通貨が入った流動性プール(以降、プール)があり、その中のNFTの需要と供給のバランスによって、価格が上昇したり下落したりします。

   どのように価格が上下するかは、プールを作成した人が作成する際に決定することが可能です。たとえば、「1枚購入される毎に、1000円価格が上昇する」とか、「10%価格変動させる」などのようにお好みで設定できます。

   この「プール」の仕組みを活用しているため、NFT AMMの取引相手は、個人ではなく、プールとなります。したがって、同じコレクションのNFTであれば、「買い手を待たずにいつでも即売れる」という新感覚の取引を実現しています。

   さて、NFT AMMを活用した取引所のメリットやデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。これについては、<Openseaはもう古い!?...注目集まるAMM型NFTマーケットプレイスのポテンシャルとは?【仮想通貨通信vol.3 後編】>で取り上げたいと思います。(ブロックスタ)