辻希美、5人の子育てで実感した肌ケアの大切さ 専門医と考える小児アトピー性皮膚炎の治療選択肢
7月1日、サノフィ株式会社は「小児アトピー性皮膚炎セミナー」を開催した。イベントには、タレント・辻希美と、国立病院機構三重病院 小児科 臨床研究部長の長尾みづほ氏によるトークセッションが実施。小児アトピー性皮膚炎に関する最新の知見について語り合った。
小児アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹を繰り返す疾患のこと。かゆみによって子どもの睡眠が妨げられるだけでなく、ケアやサポートを担う保護者も睡眠不足や翌日の疲労感に悩まされやすい。
アトピー性皮膚炎では、皮膚のバリア機能が低下することで炎症やかゆみが起こり、掻くことでさらにバリア機能が損なわれて症状が悪化する。長尾氏は「このサイクルを断ち切ることが治療では非常に重要です」と強調した。

長尾氏は、皮膚は体を守るバリアとして重要な役割を担っており、赤ちゃんの肌は一見きれいに見えても刺激に弱いため、乳児期から保湿を続けることが大切だと説明。
子どもの肌に異変があった際の対応について、辻は「1人目の時はすぐに病院へ行っていましたが、4人目、5人目になると『まだ大丈夫かな』と思って様子を見ているうちに、症状を繰り返してしまったこともあったので、本当に病院はすぐに行った方がいいですね」と振り返った。

トークでは「アレルギーマーチ」についても紹介された。「アレルギーマーチ」とは、乳幼児期のアトピー性皮膚炎をはじめ、食物アレルギーや喘息、アレルギー性鼻炎など異なるアレルギー疾患が、年齢とともにリレーのように現れていく流れを指す。長尾氏は「一見異なる症状でも、アレルギーには関連性があります。最初に起こるアトピー性皮膚炎を適切に治療することが、その後のリスクを減らすためにも重要です」と語った。

さらに、辻は「乳児湿疹とアトピー性皮膚炎の違いは何ですか」と質問。長尾氏は「乳児湿疹は適切なスキンケアで改善していくことが多いですが、アトピー性皮膚炎は症状を繰り返し、強いかゆみを伴うことが特徴」と解説。続けて「見た目だけでは判断が難しいため、気になった時点で医療機関に相談してほしい」と呼びかけた。
また、アトピー性皮膚炎にはさまざまな経過があることも紹介。乳児期に発症して自然に改善する子どももいれば、幼児期や学童期になってから発症するケースもあるという。長尾氏は「遺伝だけではなく、さまざまな環境要因が重なって発症します。今症状がないから大丈夫というわけではありません」と注意喚起。

辻は「子どもが5人いると、アレルギーを持っている子もいるので。入学や卒業など環境が変わることで、症状の変化を感じることもあります」と明かす。
長尾氏は「生活環境の変化は症状に影響することがあります。そのため、3歳、6歳、12歳といった成長の節目は、治療や生活を見直す良いタイミングです」と説明。3歳は園生活、6歳は小学校入学、12歳は思春期と、それぞれ生活環境や子どもの成長が大きく変化する時期であり、ライフステージに合わせて治療方針を見直すことが重要だとした。

さらに近年は、ステロイドの塗り薬だけでなく、注射薬や内服薬など、新たな治療選択肢も広がっている。長尾氏は「症状がほとんどない状態を目指せる時代になりました。しかし、その情報がまだ十分に知られていないことが課題です」と話す。
辻も「知っているかどうかで選択肢は大きく変わると思います。1人でも多くのパパやママに、この情報が届いてほしいです」と語り、保護者が正しい知識を得ることの大切さを発信した。