「チベットに自由を!」コンサートに再び脚光
北京オリンピックの聖火リレーに絡んで「チベット問題」への関心が高まっているが、約10年前に米国で開催された野外コンサートにも再び脚光があたっている。「チベットに自由を!」を合言葉に人気アーティストが結集し、10万人の観客を集めた「チベタン・フリーダム・コンサート」だ。
レッチリやビョークが10万人を酔わせた
コンサートで歌うレッド・ホット・チリ・ペッパーズのアンソニー・キーディス
DVD「フリーチベット~チベタン・フリーダム・コンサート 1996」
チベタン・フリーダム・コンサートはロックバンド「ビースティ・ボーイズ」のアダム・ヤウクがチベットで起きている問題を広く知らせるために企画した音楽イベント。第1回は1996年6月にサンフランシスコのゴールデンゲートパークで開催された。
ビースティ・ボーイズのほか、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、スマッシング・パンプキンズ、べック、ビョークなど現代のロックシーンを代表する20組のアーティストが参加し、2日間で延べ10万人の聴衆を熱狂させた。
その模様を撮影したドキュメンタリーDVDは「フリーチベット~チベタン・フリーダム・コンサート 1996」として07年8月に日本でも発売された。アーティストたちのライブ・パフォーマンスやインタビューのほか、チベット史をつづった貴重な映像を紹介。ダライ・ラマ14世が切々と語るインタビューも収録している。
発売から8か月が経っているが、チベット問題への関心の高まりを背景に再び注目を集めている。発売元のコロムビアミュージックエンタテインメントによると「以前に比べ2、3倍の問い合わせがきている」という。
また個人のブログでも、コンサートに出演したレッド・ホット・チリ・ペッパーズのエピソードやスマッシング・パンプキンズの言葉などが紹介されていて、改めて「チベタン・フリーダム・コンサート」を見直そうという空気がロックファンの間に広がりつつある。