2018年 7月 19日 (木)

「ジャマイカ最強リズム隊」 青山テルマをカバー

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『Amazing』
Sly&Robbie/9月3日発売/
UPCI1088 2300円
UNIVERSAL SIGMA


   Reggae Musicを初めて聴いたのは、75年頃だったと記憶している。80年代に深夜番組などで活躍したS-kenこと田中唯士に教えられた。彼は僕の音楽の師匠でもある。Reggaeはボブ・マーリィーに始まりボブ・マーリィーに終わるなんて事も言う。要は、元々ジャマイカから生まれた反抗の音楽であり、極めて宗教的であり政治的な音楽ということ。そういう意味では僕にとっての最高のReggaeアルバムはバニー・ウェイラーの『ブラックハート・マン』だ。中でも「アーマゲドン」「リインカーネイテッド・ソウルズ」が好きだ。「ディス・トレイン」も好きだ。同じ意味合いでピーター・トッシュも好きだ。ボブ・マーリィー、ピーター・トッシュ、バニー・ウェイラーで、ウェイラーズの出来上がりだ。

   今回紹介するSly&Robbieは、この頃から活躍を続けるジャマイカ最強のリズム隊と言われるコンビだ。ボブ、バーニー、ピーターがレベル(反抗の)・ミュージックとしてReggaeを捉えていた一方で、リズム・音楽としてReggaeを捉えていたのがSly&Robbie。ドラムのスライ・ダンバーと、ベースのロビー・シェイクスピアは、ボブ・ディラン、ミック・ジャガー、グレイス・ジョーンズ、シンプリー・レッド、スティング、ジョー・コッカー、セルジュ・ゲンズブール、フージーズ、カルロス・サンタナ等などもコラボしてきた、言ってしまえばReggae界のみならず世界のポップ・ミュージックのお抱えリズム隊といっても良いのだ。グラミー賞の常連でもある。

   このアルバムには青山テルマの大ヒット曲「そばにいるね」もフィーチャーされている。阿波踊りまで「ダンシング・イディオット」というタイトルでフィーチャーされている。日本に耳が向いていることが興味深い。かつて弘田三枝子ともコラボしたことがあるSly&Robbieだが、日本の音楽を、まったく異文化として見ていないところが良い。Reggae Musicの純度の高いエッセンスも感じさせてくれるが、フィーチャリング・アーティストの多彩さもこのアルバムの魅力。Sly&Robbieのアルバムだが、Reggaeコンピのような趣もある。


【Amazing  収録曲】
1 イントロ(基準)
2 ハリー・ホーム(そばにいるね) feat.レディ・トラフィック、Soulja&シャンテル
3 アイ・ショット・ザ・シェリフ feat.セーラ&シャンテル
4 プル・アップ・セレクター feat.トーラス&ジミー・ライリー
5 ダンシング・イディオット feat.エレファント・マン&マカ・ダイアモンド
6 ベイビー・トゥナイト feat.コ―トニィー・ジョン
7 ミート・ザ・マーティン feat.ナル・K
8 トーク feat.ビティ・マックリーン
9 アメイジング feat.リバ
10 フォール・フロム・グレイス feat.ミッチ&リバ
11 コーンウォール、ミドルセックス・アンド・サリー feat.スキャンタナ&アディーナ・マイリィー
12 ラヴ・アゲイン feat.ルーキー・D
13 キープ・ザ・ライト feat.スライ&ロビー
14 オール・イット・イズ feat.キバキ
15 ナッティ・ドレッド feat.カリブ
16 ウェイ・バック・ホーム feat.レッド・ドラゴン&ザ・タクシー・ギャング


◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール
1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70~80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。

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