LISA『"Darling"LISAsingsKeisukeKuwata』ASCM-60462800円3月4日発売AmuseSoftEntertainmentスウェーディッシュ・ミュージックといえば、古くはスプートニクス、ABBA、ヨーロッパ、90年代にはカーディガンズなども世界レベルで活躍した……。いずれにしても、なにか知的で静謐とした印象を伴う。風土が醸し出すものだろうか?最近では、ジャズ・テイストの音楽も輩出している。MargaritaBengtson、LISAなどすでに来日した女性ジャズ・シンガーもいる。特にLISAは、デビュー・アルバムが日本でリリースされたのとほぼ同時に公開された映画、スティーブン・セガールの沈黙シリーズ『沈黙の激突』(06年製作 日本公開07年11月)のヒロイン・TIA役として日本にお目見えした。映画は今ひとつだったがLISAの美貌は光った。スウェーデン、ストックホルムの裕福な家庭に生まれた彼女は、幼い頃からヴォーカルレッスンを受けるなど、ショウビズの世界に憧れる少女で、やがてロンドン、ニューヨーク、L.A.などでエンターテインメント全般を学び、まず女優としてハリウッドデビューを果たす。そして07年には本国で自分自身のレーベルであるLovbrandProductionからジャズ・アルバム『EMBRACEABLE/エンブレイサブル』をリリースし、07年11月に来日している。LISAはその時、意外な曲と出合う。桑田佳祐の「風の詩を聴かせて」を偶然耳にし感動を覚えたというのだ。「優しく語りかけるような彼の声は素晴らしく、セクシーで男らしさを感じました。帰りの飛行機の中で何度も何度も聴き返しました」さらに二度目の来日時に、桑田のライブを観てカヴァー・アルバムの制作を熱望するように。「彼は、完璧なエンターティナー。ユーモア、愛、オーディエンスに対する気持ちが溢れるステージを前に、私は泣いて、笑って、手拍子して踊りながら観ていました」帰国後、桑田の約100曲の作品を聴き、そこから11曲をチョイスし、地元のミュージシャンばかりでなく世界的なプロデューサー、デヴィッド・フォスター他、世界レベルのミュージシャンの参加も得て『"Darling"LISAsingsKeisukeKuwata』を完成させた。LISAの歌う、ジャズテイストで彩られた桑田の楽曲は、新しい息吹に溢れて瑞々しい。最近、海外アーティストが日本の楽曲をカヴァーするケースも増えている。元ミスター・ビッグのエリック・マーティンが日本の女性歌手のバラードを歌った『ミスター・ボーカリスト』は10万枚を越える破格の売れ行きを見せたが、LISAの歌う桑田作品からも、同じようなポテンシャルを感じる。スウェーデンの「美人」といわれて、真っ先に思い出すのは、グレタ・ガルボやイングリッド・バークマンではなく、LISA……。なんかそんな予感がする。【"Darling"LISAsingsKeisukeKuwata 収録曲】1.Darling/「ダーリン」2.NumberOneGirl/「NUMBERWANDAGIRL~恋するワンダ~」3.NoMaybes/「明日晴れるかな」4.WeJustMet(ShakerSong)/「こんな僕で良かったら」5.LoversAgain/「風の詩を聴かせて」6.HoldOn/「哀しみのプリズナー」7.WhiteLove/「白い恋人達」8.Journey/「JOURNEY」9.OneDay/「ONEDAY」10.TearofLove/「現代東京奇譚」11.MoonSong/「月」
記事に戻る