洗い加工に「レーザー」使用 エコな仏ブランドジーンズ

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   「エコ」が商品に付加価値を与える時代。アパレル業界でも、オーガニック・コットンやリサイクル素材を使った服等が注目されているが、どうも、いまいちファッショナブルさに欠ける感じがして、モードとエコロジーって両立しにくいのか?と思っていた。ところが、フランスのカジュアル・ブランド、マリテ・フランソワ・ジルボーのエコへの取り組みは、一味違って、ちょっと、かっこいいのだ。

ジーンズのレーザー洗浄で水の使用量40分の1に

フランソワ・ジルボーが手がける大人向けジーンズ
フランソワ・ジルボーが手がける大人向けジーンズ

   マリテ・フランソワ・ジルボーは、ヨーロッパ・スタイルのジーンズを確立し、ストーン・ウォッシュ加工法を発明したことで知られる、日本でも人気の高い、大人向けカジュアル・ブランドだ。さて、同ブランドのどこがエコなのかと言うと、まず、ジーンズの仕上がり具合を決める、洗い加工に、水ではなくレーザーを使っている点だ。従来の洗浄法だとジーンズ1枚に200リットルもの水を使用するが、レーザーならその40分の1、つまり5リットルで済み、仕上がりが劣るということもない。「伝統的な手法がよりエコロジーだというわけではなく、技術革新が環境保護に役立つといういい例だと思います」と、同ブランド広報部長のマダム・ド・ラムゼル。

250種の植物が育つ垂直庭園は自然再生をイメージ

パリのブティックの垂直庭園
パリのブティックの垂直庭園

レーザー加工技術が環境保全につながる
レーザー加工技術が環境保全につながる

   また、マリテ・フランソワ・ジルボーのパリ7区にある3階建てのブティックは、地下1階から3階に続く内壁が植物に覆われているが、単なる自然、緑を演出したものではなく、250種の亜熱帯植物が育つ、垂直庭園なのだ。

   これを作ったのは、パリのケ・ブランリ博物館の壁面庭園を手掛けた、植物学者兼アーティストのパトリック・ブランで、土ではなく、ポリエステルのぼろきれが土台になっており、廃棄物質の上に新しい生命が育まれる、という自然再生をイメージしたものだそうだ。若い男性店員いわく、

「メディアで紹介されたのですが、その後、来店しても服には目もくれず、この垂直庭園の写真だけ撮って帰るお客もいます。あと、どういう構造になっているか、どんな植物か植わっているのか、などと色々な質問をされますね」。

   商品には関係のないそんな質問にいちいち答えるのは、面倒くさくないですか?と意地悪く質問すると、ニッコリ笑いながら、「いえ、これも仕事のうちですから」と、実に感じがいい。ちなみに日本では、同ブランドの大阪御堂筋店にもこの垂直庭園が設置されている。

   マリテ・フランソワ・ジルボーでは、他のエコに力を入れるアパレル・メーカー同様、オーガニック・コットンやフェアトレード製品も利用し、さらにフィリピンで植林活動なども行っているが、それを前面に出してアピールしていない。「エコを売り物にするつもりはありません。ブランド・メッセージの一つとして、地球環境についての意識を高めようと呼びかけていくのがわが社のスタンスです」と、マダム・ド・ラムゼル。最新テクノロジーを用いて、あるいはアーティスティックに、そしてオーソドックスな手法で、と様々なエコ活動を行っているが、それを大げさにアピールしない。これって、エコかっこよくありませんか?

江草由香

【プロフィル】
江草由香(えぐさ ゆか)
フリー・編集ライター。96年からパリ在住。ライターとして日本のメディアに寄稿しながら、パリ発日本語フリーペーパー『ビズ』http://www.bisoupfj.comの編集長を務める。著書は芝山由美のペンネームで『夢は待ってくれるー女32才厄年 フランスに渡る』。趣味は映画観賞。

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