手書きデータを瞬時に保存  教育現場で広がる「デジタルペン」利用

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デジタルペンの利用範囲は日ごと拡大している
デジタルペンの利用範囲は日ごと拡大している

   紙に書くとその手書きデータを瞬時にデジタル化し、保存したりeメールで送信したりできる「アノト方式デジタルペン」の利用が広がっている。「紙とペン」という手慣れたスタイルはそのままに、さまざまな機能を活用した教育が展開されているのだ。

   「アノト方式デジタルペン」の形は少し太めのボールペンそのものだが、このペン先には小型カメラが内蔵されており、筆跡を自動で記録。さらに書き順やスピード、筆圧や書いた時刻を瞬時に処理、記憶してくれる。これを可能にするのは小さなドットパターンが印刷された専用紙で、位置情報を検出することによって筆跡を正確に読み取り、デジタルデータに変換することが可能となる。

   そんなデジタルペンが教育現場で広がりをみせている。学習塾や予備校を展開するワオ・コーポレーションは、現役東大生がデジタルペンを使いオンラインで1対1指導を行う「Axis東大オンライン」を2009年9月から始めるそうだ。

   生徒は毎回出される課題をアノト方式専用の「デジノート」を使って解き、データを先生に転送。手書きの文字や図によって、先生は理解度やつまずきの箇所を事前に確認した上で授業に臨む。さらに指導はウェブカメラを使った対面式で行われるため、効率的で成果の上がりやすい授業が実現。デジタルペンを使った先生と生徒のやりとりもあとで読み返せる仕組みだ。

   塾や予備校だけではなく、実際に学校の授業でも活用され始めている。大日本印刷が開発した「オープンノート(OpenNOTE)」も、デジタルペンと専用紙だけで進化した授業が行える教育支援ソリューションだ。生徒が用紙に書き込むと、筆跡が短距離無線通信技術「ブルートゥース(Bluetooth)」を通じて先生のパソコンに送られ、一人ひとりの思考過程を即時に把握、効率の良い指導が可能になる。

   09年1月に和歌山県内の小学校で行われた「ICT活用授業」には「オープンノート」が使われた。生徒はすぐにデジタルペンを使いこなし、スクリーンで他のグループの発表を確認するなど活発な情報共有が行われたという。 文科省は「スクール・ニューディール構想」の一環で学校ICT(情報通信技術)化の推進を掲げており、こうした授業が当たり前になる時代もそう遠くないかもしれない。

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