スティング『シンフォニシティ』限定盤(SHM-CD+DVD)UCCH-90093200円通常盤(CD)UCCH-10302500円8月18日発売ドイツ・グラモフォン/ユニバーサル・クラシックスロックをクラシック的に解釈し直して演奏することや、クラシックをロック的に解釈して演奏することは良くあることで、ビートルズの楽曲のオーケストラ・バージョンなどは良く聴く。クラシックのロック的展開となると、ELPの『展覧会の絵』が有名だが、それほどストレートでなく、クラシック楽曲の一部を取り込んだロックは数多い。それでもそうした試みは、意外にトリッキーな印象を与えかねない。ことにクラシックがロックを取り込む場合にはどうしても、クラシックとしての正統な扱いは望むべくもなく、キワモノとは言わないにせよ、やはり傍流としての扱いがほとんどだ。そうではあるのだが、このスティングのニュー・アルバムは、別格という感じがする。1曲目の「ネクスト・トゥ・ユー」、のっけからスタッカートを刻むストリングスの圧力に度肝を抜かれる。そこにスティングの強いヴォーカルが絡み、絶妙の音場を形成していく。全12曲+ボーナストラック3曲、すべてはスティングなのだが、すべては英国の名門=ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラの紡ぎだす絶妙なオーケストレーションに包まれている。収録されているのはスティングのキャリアの出発点であったポリス時代の楽曲、ソロになってからの代表曲で、このアルバムのために名門オーケストラとの共演による新たな解釈で再録音されている。そういう意味ではスティングの飽くなき音に対する探究心と冒険心で出来上がったアルバムと言えるのだが、なにしろビックリしたのはクラシックの超名門レーベルである、ドイツ・グラモフォンからリリースされていること。ちなみに、先行して発売されていたアメリカでは7月31日付で、全米クラシカル・アルバム・チャートNO.1!!に輝き、アルバムの総合チャートでも、初登場6位となっている。アルバム・タイトルは、もちろんスティングの名盤『シンクロニシティ』を意識したもの。加藤 普【シンフォニシティ 収録曲】1.ネクスト・トゥ・ユー2.イングリッシュマン・イン・ニューヨーク3.マジック4.アイ・ハング・マイ・ヘッド5.ユー・ウィル・ビー・マイ・エイン・トゥルー・ラヴ6.ロクサーヌ7.ホエン・ウィー・ダンス8.エンド・オブ・ザ・ゲーム9.君に夢中10.黒い傷あと11.シーズ・トゥ・グッド・フォー・ミー12.パイレーツ・ブライド◆日本盤のみボーナス・トラックとして以下の3曲を特別収録!!13.ストレート・トゥ・マイ・ハート14.ホワイ・シュッド・アイ・クライ・フォー・ユー15.ホェンエヴァー・アイ・セイ・ユア・ネーム■DVD(限定盤のみ):ボーナス・ドキュメンタリーDVD"シンフォニシティ"収録
記事に戻る