2024年 4月 19日 (金)

「アカシアオルケスタ」 藤原岬インタビュー!

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「人生、メカシテなんぼです」

   配信とCDというメディアに関して、藤原はこんなことを言った。

藤原 「配信も良いけれど、たまにはジャケットを手にとって聴いてもらえたら嬉しいな。曲間のインターバルにまで気を配って作るものなんで。曲を1曲単位で買えるのは良いことだけれど、盤面(コンセプト)として聴いてもらえるともっと嬉しいかな」

   そして問題はその内容だ。「言葉」というと口先で止まってしまうイメージがあるが、その連なりや響きを考えると無限に広がっていくものだという、「言葉の持つ力」を感じさせる作品に仕上がっている。それは「言葉遊び」としても楽しめるものになっている。

藤原 「前作の『タイクツシノギ』よりもタイクツシノギのできるアルバムになったなと思います(笑)。全部含めてアカシアオルケスタということで」

   例えば「愛撫」を聴いていると「愛撫して愛撫して」と歌っているような部分がある。だが文字面を見ると「I've stayed」となっている。「愛撫してもっと奥でいかせてよ」と聞こえる部分の文字面は「I've stayed もう遠くへ行かせてよ」

藤原 「聞く言葉と目で追う言葉は違う、そういう意味で言葉を二度楽しんでもらえたら良いなと思います」

   ニューアルバムの出来を、他のメンバーはどう評価しているかと聞いてみた。

藤原 「カッコイイしか言ってないですね(笑)。4人そろえば何かが起きるという自信はある。なにをやったところでぶれないという自信。北川は『オレの音で始まってオレの音で終わっているアルバム』と言うに違いないですけどね(笑)」

   まったく! 本当に本人達の言うとおり「カッコエエ!」としか言いようがない仕上がり。確かな自信を感じるし、余裕綽々で遊んでるイメージを持つぐらい軽やかで力が余ってる、そういうカッコよさ。最後の一言もカッコ良かった!

藤原 「人生、メカシテなんぼです。私たちの『メカシドキ』を、楽しんでください!」

【メカシドキ 収録曲】
1. 愛撫
2. ステージ
3. すっぱい葡萄とあまい檸檬
4. 赤に憂い
5. 悲恋歌の実体
6. 一人よがり
7. ズズたん
8. オニサンコチラ
9. 理想主義
10. 故にあたしは、幸せなのです。
11. アカツキ
12. 路

◆加藤 普(かとう・あきら)プロフィール 1949年島根県生まれ。早稲田大学中退。フリーランスのライター・編集者として多くの出版物の創刊・制作に関わる。70~80年代の代表的音楽誌・ロッキンFの創刊メンバー&副編、編集長代行。現在、新星堂フリーペーパー・DROPSのチーフ・ライター&エディター。
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