2024年 5月 6日 (月)

【北京発】高いスタバはなぜ流行る? 「ブランド大好き」中国の実態

来店不要なのでコロナ禍でも安心!顧客満足度1位のサービスとは?

値段高めのハンバーガー屋も人気

ショッピングセンター内にあるスターバックス店内。多くの客がタブレットコンピューターやスマートフォンを使っている。
ショッピングセンター内にあるスターバックス店内。多くの客がタブレットコンピューターやスマートフォンを使っている。 カフェラテ(グランデ)1杯30元。中国の平均収入を考えると非常に高い。
カフェラテ(グランデ)1杯30元。中国の平均収入を考えると非常に高い。

   確かに中国の人は欧米諸国や日本のブランドが好きである。日本から北京への飛行機の乗客は、日本製の炊飯器を持ち帰る人を多くみかける。もちろん北京でも炊飯器は売っているのだが「日本製」なのが大事らしい。iPhoneや iPadは中国国内では米国よりも価格が高いにも関わらず、新型の発売日には長蛇の列ができる。

   同等の機能をもつ中国製のスマートフォンやタブレットコンピューターではステータスにならない。アップル純正品でないと、権威がないらしい。そういうわけで、昨年のように、iPad欲しさに腎臓を闇ブローカーに2万元で売ってしまった少年の事件などが発生することになる。

   スタバも高いと思うのだが、もう1つ、なぜ流行るのかが不思議なのは、米国から進出してきたファストフード、Fatburgerというハンバーガー屋である。ここでは普通のバーガーがなんと単品で1個40元だ(ポテトはついてません。ドリンクも)。マクドナルドのダブルチーズバーガーがセット(フライドポテト、ドリンク付)で16元というのに比べると、馬鹿高い。

   かつてマクドナルドが中国進出したとき、当時の中国人には高くて手が出ない値段であったそうで、「4人で1個のマックのバーガーを分けて食べる中国人」というような新聞記事を見た覚えがある。そんな日はすでに遠い過去へと消え去った。マクドナルドは庶民にも簡単に手に入り、いつもたいへん混んでいる。もはや希少価値はない。

   Fatburgerは、知人のアメリカ人に言わせると「肉の質が違う」のだそうだし、確かにマックよりはちょっとおいしいと思うが、3倍の値段の差ほど味が違うかどうかは疑問である。しかしこのバーガー屋も流行っているのである。この店にくる中国人客もやはり「ステータス」を食べにくるのだろうか。

小林真理子


【プロフィル】
小林真理子(こばやし まりこ)
北京在住3年のフリーランスライター&翻訳業。
趣味は旅行と武道。

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中
カス丸

ジェイキャストのマスコットキャラクター

情報を活かす・問題を解き明かす・読者を動かすの3つの「かす」が由来。企業のPRやニュースの取材・編集を行っている。出張取材依頼、大歓迎!