「創エネ」のキーアイテムとは? 節電の夏、エネファームが人気

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   ガスや灯油燃料などで発電して、自宅で電気をつくる「エネファーム」が売れに売れている。

   この夏も電力不足に悩まされそうなことや、国や自治体などの補助金制度が後押していることもある。

化学反応でCO2削減にも貢献する

太陽光発電パネル(左上)と家庭用燃料電池「エネファーム」(右下〉
太陽光発電パネル(左上)と家庭用燃料電池「エネファーム」(右下〉

   「エネファーム」は、天然ガスから水素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させて電気を発生させる仕組み。水の電気分解(2H2O→2H2+O2)と逆の原理だ。その家の生活パターンにあわせて自動的に発電(発電能力は700W程度)するので、余分な電気をつくってムダに捨てることもない。

   加えて、発電時に発生する排熱(エネルギー)を利用してお湯をつくり貯湯タンクに貯めておけるので、電気とお湯の両方を有効活用できるメリットもある。

   使う場所でつくり、エネルギーを無駄にしないからこそ、発生する二酸化炭素(CO2)排出量も年間約1.4トンも減らすことができる。

   さらに最大の特徴は、太陽光発電とエネファームによる「ダブル発電」。たとえば、曇りや雨の日には発電量が少なくなる太陽光による発電量を、エネファームによる発電量で補うことができ、電力の安定供給につなげることができる。「ダブル発電」であれば、じつに自宅で使う電気の約80%をまかなえるのだ。

   また、太陽光発電もエネファームも、電気やお湯を「使う」場所で「つくる」という「地産地消」の設備であり、つくった電気を遠方まで送電して消費するよりエネルギー効率がずっとよくなる。

   さらには、エネファームで発電した電気は電力会社に売ることができないが、太陽光発電と組み合わせる「ダブル発電」であれば、家庭の電力使用をエネファーム発電分でほぼまかない、太陽光発電分を余剰電力に回すことで電力会社に電気を売ることができる。経済的な効果も高まることになるわけだ。

   エネファームの価格はけっして安い買い物とはいえないが、国としても節電対策や原子力に変わる発電システムとして「補助金制度」を用意して後押ししている。

12年度の補助金「節電厳しい西日本」に多く

   エネファームの設置を後押しする燃料電池普及協会(FCA)によると、11年は4月に申し込みが始まってから、7月には84億円の補助金の予算枠を消化してしまった。12年度は86億円の予算を割いて4月から申し込みを開始。応募が殺到して瞬く間に予算が底をつき、6月7日には一時的に停止しているほどだ。

   2011年も東日本大震災後の計画停電や節電の影響もあったが、FCAは「今年も厳しい節電を求められている西日本を中心に、応募が集中したようです」と話している。

   ちなみに、11年度は下期に追加予算が組まれ、1回目38億円、2回目48億円の合計86億円が計上された。売れているときだけに、12年度も下期の予算復活に期待したいところ。FCAでも「各自治体の補助金も併用できるので、上手に活用してもらいたい」という。

   電力需給が最も逼迫している関西において、エネファームを推進している大阪ガスによると、12年度は6月20日現在で2398台を突破し、11年6月末実績と比較すると約3倍と大幅に増加している。

   また、7月17日には停電時でも発電する「自立運転機能付き」エネファームの発売を予定しており、エネファームの普及を一層進めていくという。

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