2024年 5月 8日 (水)

【書評ウォッチ】リーダー不在の世界を分析 米中が投資、通貨で敵対の可能性

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ユーロ危機の原因は?

   欧州危機が発生して2年以上。『ユーロ・リスク』(白井さゆり著、日経プレミアシリーズ)はギリシャ危機など一連の状況を解説する。各国の競争力の差をそのままに共通通貨ユーロを導入したことが危機の原因といわれるが、『ユーロの崩壊』(ブレンダン・ブラウン著、一灯舎)は、欧州中央銀行の金融政策の間違いがバブルを引き起こし、破裂させたと主張する。

   評者の高屋定美・関西大学教授は、EUが何度も危機をバネとして乗り越えてきたことをあげながら、脱出には「しばらく時間がかかる。まだまだ欧州の行方からは目が離せない」と締めくくっている。

   欧州についてサイドから考えるなら『こんなにちがうヨーロッパ各国気質』(片野優、須貝典子著、草思社)が参考になる。案内書的な内容だが、知っているようで知らない話も。四つの国の連合体であるイギリスの中で、アイルランドは対日参戦をしなかった。国王と教会から人民が権力を奪ったフランスでは、一切の宗教色を公的な場から排除している。「国民性も文化も各国多様だということである」と、毎日で評者の伊東光晴さんが紹介している。

(ジャーナリスト 高橋俊一)

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