「クルーズ旅行」なぜ子供連れがこんなに多い? 「船上プール」体験もできるお手軽プランの秘密

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   全長253メートルの客船の「屋上」近くには屋外プール、さらにジムやショー劇場などの各種娯楽施設も完備、食事はビッフェで食べ放題(朝、昼)――こんなクルーズ旅行が、お手軽な料金で参加でき、子ども連れにも人気だという。編集部記者(20代男)が、福岡・博多発着の中国・韓国ツアー(5泊6日)に参加してみた。

   目指す船は、カジュアルクルーズ船「コスタビクトリア」。イタリアのコスタ・クルーズ社が運航している。2012年7月22日、東京から飛行機で博多へ飛び、その足で港に近付くと、「コスタビクトリア」が見えてきた。かなり遠くからでもその姿をはっきり捉えられるほど大きい船だ。総重量は7万5000トン、乗客数最大2394人。港ターミナル内の出国審査場でパスポートを見せ、船内へ向かおうとすると、周りに子ども連れが多いのが目についた。日本人もかなりいるが、よく聞こえてくるのは中国語だ。

「18歳未満の子ども無料」が人気

コスタビクトリアの屋外プール
コスタビクトリアの屋外プール

   船内では、「カジュアルクルーズ」を謳っているとおり堅苦しくない雰囲気で、普段着で歩き回ることができる。「クルーズ旅行」と聞くと、お金持ちのリタイア組やセレブ組が着飾って船内を歩いているイメージをなんとなく持っていたが、子ども連れが多く賑やかで、服装に気を遣いすぎる必要がないため、随分気軽に参加できるものだと少し驚いた。

   それでも、船が出港した後にジャグジーもある全長約20メートルの屋外プールなどをのぞくと「豪華」な印象を受けた。ほかにも、ジムやショー劇場などの各種娯楽施設がそろっている。クルーズ中は、さまざまなイベントが昼も夜も開かれ、乗客は目的地に着くまでの間、陽気な音楽に合わせてダンスに興じたり、ビンゴなどのゲームに参加したりと思い思いの方法で時間を過ごせるよう工夫がこらされていた。部屋のテレビでは、映画専門チャンネルを日本語で楽しむこともできた。

   船内をうろうろしていると、プールで日焼けした小学生ぐらいの子どもを連れた家族を多く見かけた。小学校低学年の娘ら4人で参加したという日本人の女性に話を聞くと、「コスタビクトリア」を選んだ理由のひとつとして、

「子どもが無料なのがいい」

と話した。家族連れで参加する場合、「18歳未満」の子どもは大人1人につき1人が無料で乗船できるのだ。

   また、記者が参加したツアーの場合、価格は4人部屋の場合1人あたり「2万9800円(港湾税など含まず)から」となっていた。部屋の条件次第で値段は異なるが、最安値の場合、3万円未満で5泊6日、3食付きということになる。かなりの割安感がある。

託児施設もあり、子ども預けて現地観光する夫婦も

   日本国内では今、LCC(格安航空会社)の台頭により、海外旅行の費用が安くなっている。そんな中、割安な価格で気楽に旅行できるクルーズの運航も本格的に始まっており、これまでの「クルーズといえば値段が高くて高級」というイメージを覆しつつあるようだ。

   「コスタビクトリア」のカジュアルクルーズは、どのように利用されているのか。クルーズ専門旅行会社のクルーズプラネットに話を聞くと、「コスタビクトリアは18歳未満の子どもが無料のためファミリー層に人気がある」と話した。「子ども連れだとLCCと比べても安く、飛行機と違って船の中には子どもが遊べる場所がある」という点にメリットがあるそうだ。

   天候にも恵まれ、旅は順調だった。船が大きいせいか「揺れ」もほとんど気にならず、もし船酔いしても酔い止めの薬が無料でもらえるとのことだった。博多を出て2日後の24日には中国・上海に。さらに、25日韓国チェジュ島、26日釜山(プサン)に着いた。現地では自由行動で、希望すればガイド付きのオプショナルツアー(別料金)も利用できた。船には託児施設もあり、子どもを預けて現地観光に出かける夫婦もいた。寝る際には船の部屋に戻った。

   船の乗員の中には、日本語を話せるスタッフも勿論いた。子ども向けに食事後、テーブルクロスを折りたたんで「動物」を作るサービスをするスタッフもおり、言葉は通じなくても子どもたちがうれしそうに笑っていたのが印象的だった。

   そして最終日の7月27日、博多港に到着した。家族連れが多く、自分と同じ年代の「一人旅の女性」を見つけて感想を聞く取材ができなかったことが、少し心残りだった。

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