2020年 7月 14日 (火)

【書評ウォッチ】今年こそ「コミュ力」つけたい! ユニーク学者の応援本

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   新年の読書面は、大ぶりなトップ記事よりも小さなコーナーが目を引いた。「年が改まっても、われら仕事人の悩みや迷いが消えるわけではない」とは、朝日新聞のビジネス本紹介欄の書き出しだ。そこにある『今、ここを真剣に生きていますか?』(長谷部葉子著、講談社)は、学者には珍しいユニークな経歴の著者が学生や社会人の夢を応援する一冊。新春の読書、これで励まされる若者がいたらいいな。【2013年1月6日(日)の各紙からI】

ビッグママがくれる安心感

『今、ここを真剣に生きていますか?』(長谷部葉子著、講談社)
『今、ここを真剣に生きていますか?』(長谷部葉子著、講談社)

   著者はかつて不登校やいじめを体験、大学受験にも失敗。その問題意識から20代半ばで私塾を立ち上げ「子どもたちを活かす教育」に取り組みながら35歳で大学に入学した。40代で大学院を修了して、今は慶応大学で「教育」と「コミュニケーション」のゼミを持つ准教授(主に出版社のサイトなどから)。

   離島やコンゴでの異文化交流などで学生を引っ張る姿から、「SFCのビッグママ」との別名も朝日は紹介している。SFCとは慶応の湘南藤沢キャンパスか、知らない読者のために記事に親切に書けよと言いたくなるが、それはともかく、ご本人は大したバイタリティと指導力の持ち主らしい。

   そのビッグママがコミュニケーションをうまくやりたいと願う若者らに強調するのは、発信する力より受け止める力がまず必要ということ。「目新しいことが書かれているわけではないが、指南は仕事の基本」「読み進めるうちに、なぜか大きな安心感に包まれていく」と、評者の清野由美さん。

   本には「迷いから抜け出す」「夢を見つける」「社会貢献という隠れ家」といった目次がならぶ。生き方・働き方論という今や読者ニーズあふれるジャンルに指針の一石を投じるメッセージだ。教え子の社会学者古市憲寿さんが推薦の言葉を寄せている。

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