2024年 4月 29日 (月)

【霞ヶ関官僚が読む本】
夏になると読み返したくなる昭和史の名著

初めての方ご注目!プロミスなら最短1時間融資でお急ぎでも大丈夫!

「開戦と終戦」の緊張度の高い叙述に息を飲む

   どの章もお勧めだが、特に、第3章の「開戦と終戦」の緊張度の高い叙述には、息を飲む。冒頭の「天皇は、戦争を回避したかったにちがいない。そのために努力した。しかし、平和主義者だったであろうか。絶対的平和主義は、思想家か宗教家の信条である。帝国主義政治家は、平和を欲するとしても、同時に国益を守らねばならない。だから、戦争準備をおこたらない。しかも、国益拡大のために、自衛とか正義とかの口実を設けて、戦争をしかける機会をねらう。それらの機微は、ほとんど識別しがたい。それが帝国主義的平和主義である。」としているのは、きわめて政治学者らしい考察だ。天皇がなんとか抗戦派を押さえ込み、終戦に持ち込んだ経緯をよどみなく叙述し、「敗戦の最大の成果は、軍隊の全廃であった。天皇も軍国主義にコリゴリしたということである。」という。

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中
カス丸

ジェイキャストのマスコットキャラクター

情報を活かす・問題を解き明かす・読者を動かすの3つの「かす」が由来。企業のPRやニュースの取材・編集を行っている。出張取材依頼、大歓迎!