2024年 5月 2日 (木)

WBC日韓戦、高視聴率カードが今回なし 日韓戦ロスの声、「喜ばしい」の声が交錯

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   2017年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、優勝候補の一角とされていた韓国が1次ラウンドで敗退した。

   WBCの日韓戦は、毎回テレビ中継の視聴率も特に高く、人気のカード。しかし、今大会の日韓戦はもちろん消滅、日韓対決ロスを寂しがる声も上がっている。

  • 注目を集め続けてきたWBCの日韓戦
    注目を集め続けてきたWBCの日韓戦
  • 注目を集め続けてきたWBCの日韓戦

朝日「WBCで日本のライバルといえば、やはり韓国だろう」

   野球世界ランキング3位の韓国は、今回のWBC1次ラウンドをホームの高尺(コチョク)スカイドームで戦っている。だが、3月6日に同41位のイスラエルに1-2、7日には同9位のオランダに0-5で連敗し、9日の台湾との最終第3戦を前にあっけなく敗退が決定した。韓国が1次ラウンドで姿を消すのは、2013年の前回大会に続き2大会連続。

   日本では8日付「朝日新聞デジタル」が「WBC、日韓戦なき寂しさ」のタイトルで報じた。書き出しは「WBCで日本のライバルといえば、やはり韓国だろう」。大会関係者の話として「韓国戦でも球場は盛り上がりに欠けるそう」とし、「日韓戦の熱気を知る身としては寂しい限りだ」「大会成功には好敵手の存在が欠かせないのだが」と、後ろ髪を引かれる思いのようである。

   WBCの日韓戦と言えば、09年大会決勝のイチローのセンター前ヒットを多くの人が思い浮かべる。3-3で迎えた延長10回表の日本の攻撃、2アウト2・3塁でバッターボックスに立ったイチローはセンター前に鮮やかな2点適時打を放ち、日本の2連覇を決めた。このシーンはいまだに語り草となっている。

   日韓戦は日本でのテレビ視聴率も総じて高い。09年大会だけで日本と韓国は5度対戦したが、1次ラウンドの2試合が37.8%と33.6%、2次ラウンドの2試合は21.2%と40.2%、決勝は37.6%(瞬間最高視聴率45.6%)を記録している。06年大会準決勝の日韓戦も36.2%で、同大会中の日本戦の中ではキューバとの決勝43.4%に次ぐ高さだった。

「マウンドに国旗立てるようなチームは、一切見たくない」

   一方でツイッター上では、今大会の韓国敗退を「むしろ喜ばしい」とする声が続出している。

「難癖つけたりするからできれば関わりたくない国。個々の選手は問題なくても国のメンツがかかるとおかしくなる」
「別に寂しくなんてないけど... むしろ喜ばしいくらいだ」
「うん、申し訳ないけど日韓戦がなくてもちっとも寂しくないやwww 不可解なジャッジメントや政治的な話を持ち込まれる可能性が事実上なくなったから、今回のWBCはきっと素晴らしい大会になるだろうね」
「いや、むしろホッとするけど...」

   また、「マウンドに国旗立てるようなチームは、一切見たくない」と、過去の「事件」が頭を過ぎるユーザーも複数見られた。09年のWBC第2ラウンド2回戦の日韓戦で、日本を4-1で破った韓国は試合終了直後、マウンドに韓国旗を立てる行為を取り、これに日本では批判が殺到した。この後、日本は敗者復活戦を勝ち上がり、2次ラウンド1位決定戦で再び韓国とあいまみえて6-2で勝利を収めると、日本代表のイチローは、

「今日は気持ちいいですよ。本っ当に癪に障りましたからね、この間は。まあ野球はケンカではないんですけど、そんな気持ちでしたね」

と「国旗パフォーマンス」への怒りを露わにしていた。

   さまざまな感情うずまく日韓戦だが、良くも悪くも常に注目を集めていたのは間違いなさそうだ。

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