2024年 4月 26日 (金)

【あなたの知らない感動家電】(2) もはや秘書?優秀すぎるロボット「BOCCO」

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   日常生活を激変させる、最新のスマート家電を連載でお伝えするこの企画。連載では、「家電の達人」である木村大介さんから、オススメの製品を聞き出す。

   木村さんは、中古マンションのリノベーションサービスを展開する「リノベる」に勤務。同社では、ハイテクな最新家電を導入し、賢く素敵な生活を目指す「スマートホーム」の研究や展示、販売を行う。

   自動掃除ロボット「ルンバ」に続く第二回は、コミュニケーションロボット「BOCCO(ボッコ)」(税込3万1320円)を特集する。

   「留守番中の子どもの見守りを助けます」「家にいる家族とメッセージのやり取りができます」――メーカーの商品サイトを見ると、BOCCOの売り文句としてこんな文字が躍る。だが、木村さんいわく「こうした機能は途中で使われなくなる」とキッパリ。

   え?それってどういうこと!?いきなり企画倒れしそうだが、では、この小さな筐体の「真価」は何だろうか。

ユカイ工学が販売するBOCCO
ユカイ工学が販売するBOCCO

離れた家族との「会話」をサポート

   公式サイトに載っているBOCCOの使い方はこうだ。まず、スマートフォンの専用アプリをダウンロードして、BOCCOを自宅のWi-Fiに接続する。すると、BOCCOとスマホを通じて「会話」ができるようになる――というもの。

   「ただいま」「おかえり」といった日常の挨拶や、「帰りが遅くなる」といった伝言など、コミュニケーションの一環としての利用が想定されている、というのだが......。

チャットイメージ(ユカイ工学 公式サイトより)
チャットイメージ(ユカイ工学 公式サイトより)

BOCCOの真価「通知」機能って?

   ――家族をつなぐってほっこりしますね。でも正直なところ、家族の会話=コミュニケーションだけで「3万円」は高く感じてしまうんですが。

   わかります。BOCCOを長く愛用しているユーザーさんに話を聞くと、コミュニケーション機能は継続率が低いんですよ。

   では、なぜ今回BOCCOを紹介したかというと、実はコミュニケーション以外にも便利な機能がいろいろあって、その中でも「通知」機能が非常に魅力的なんです。BOCCOを愛用されているユーザーさんは、この通知機能を上手に活用されている方が多い印象を受けます。

   ――通知機能?それは具体的にはどういったものなんですか?

   「通知機能」というとちょっと堅苦しいですね。要は、PCやスマホなどを見なくても、さまざまな情報をBOCCOが教えてくれる、というものなんです。

   たとえば、「Yahoo!天気」とつなげれば、降水確率が高い日の朝に、「傘を持っていってね」とBOCCOが教えてくれる、とか。

   「Googleカレンダー」などのリマインダーサービスとの連携はもっと便利に感じるかもしれません。「ゴミ出しの日」や「テレビ番組の予約」などを、カレンダーに登録しておけば、当日、「今日は燃えないゴミの日だよ」とか「今日は●●の放送日だよ」といったことを、しゃべって教えてくれるんですよ。
リマインダーとしても便利(ユカイ工学 公式サイトより)
リマインダーとしても便利(ユカイ工学 公式サイトより)
   「ゴミ出しをうっかり忘れてた...」「好きな番組を撮り逃がしてしまった...」――こうしたミスも、BOCCOがその日の朝や前日に教えてくれると、防止につながりますよね。
mythings経由で連携できるウェブサービスはこれだけある(mythings公式サイトより)
mythings経由で連携できるウェブサービスはこれだけある(mythings公式サイトより)

設定がめんどくさそう...

   ――なるほど。それは確かに便利そうですね。ただ、それって設定面倒くさくないですか?

そう、そうなんです! 連携するサービスが多くなるほど、その設定や操作が煩雑になってしまう欠点もあります。これまでは、Yahoo!JAPANが提供する「mythings(マイシングス)」というアプリとBOCCOを自分で設定する必要がありました。たとえばまずYahoo!アカウントをとって自分の地域で「Yahoo!天気」を設定。それとBOCCOを連携させるというような......。

   ――なんだかもうめまいが(笑)。慣れないと途中で挫折しそうですね。

   ですよね。設定に簡単なプログラミングのような作業が必要で、多くのユーザーさんが使いこなせませんでした。

   そこで弊社は、BOCCOと連携できる「Connectly App(コネクトリーアップ)」というアプリを開発しました。このアプリは、チャットに答えるだけで簡単にBOCCOの設定や操作ができます。

   ――簡単にできるんですか?

   はい、それはもう。たとえば、名前と自宅を出る時間を入れるだけで、30分前、10分前、出発時間ちょうどのタイミングに「●●さん、10分前ですよ」とか、教えてくれるんですよ。

   朝はどこの家でも「戦争状態」ですよね(笑)。お母さんの強い味方なんです。

   利用しているユーザーさんからは、「朝出かける前にテレビやスマホを見なくても準備ができるようになった」「傘を忘れて出先でビニール傘を買わなきゃいけなくなった、みたいな困りゴトが解決された」などの反響をいただいています。

   ――現在では、BOCCOの公式アプリもぐっと簡単に使い勝手がよくなっている。設定が簡単にできるなら、BOCCOはいろんな人の「最強秘書」になりそうだ。

   次回は、フィリップスのスマートLED照明「Hue(ヒュー)」を紹介予定。「このスマート家電を取り上げてほしい」という要望があれば、こちらよりご連絡ください。

木村 大介

木村 大介

1985年生まれ。信州大学大学院工学系研究科機能機械学専攻。半導体業界、アドテク業界を経て2015年5月にリノベるに入社。新規事業「Connectly」の責任者として従事。2016年12月にスマートハウス専用アプリ「Connectly App」対応住宅の1号案件を販売し、2017年8月時点で導入世帯数17件。

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