2018年 11月 16日 (金)

クラウドこそセキュリティーに高い信頼性 「ビッグデータ時代」を支えるAlibaba Cloud

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   ビッグデータや人工知能(AI)をいかに事業に活用するか、昨今多くの企業が知恵を絞っている。膨大なデータを日々処理、管理するには、安定的で外部からのサイバー攻撃にも耐えうる強固なインフラが必要となる。

   今日、自社のコンピューターシステムだけで賄おうとせず、パブリッククラウドを利用する流れが世界的に見られる。日本でも、アマゾン・ドット・コムやマイクロソフト、グーグルといった米IT企業がクラウドサービスを提供するほか、中国最大でマーケットシェア世界第3位でもある「Alibaba Cloud」が存在感を増してきた。

  • SBクラウド・奥山朋氏
    SBクラウド・奥山朋氏
  • 奥山氏の講演は多くの聴衆を集めた
    奥山氏の講演は多くの聴衆を集めた
  • 「DataV」のイメージ
    「DataV」のイメージ

自社でデータを持つのが不安だからクラウド利用

   アリババグループは、電子商取引をはじめ物流、動画などのエンターテインメント、金融サービス「Alipay」と幅広い分野をカバーする中国の代表的なIT企業だ。こうしたサービスを根底で支えているのが、「Alibaba Cloud」。中国市場でのシェアはアマゾンの「AWS」やマイクロソフトの「Azure」といったクラウドサービスを抑え、首位に立つ。

   日本では2016年12月から、SBクラウド(本社・東京)がAlibaba Cloudの国内データセンター運用やサービスのローカライズ、日本語サポートの提供を行っている。2018年2月20日、SBクラウド・プロダクト技術部のソリューションアーキテクト、奥山朋氏が東京都内で開かれたITイベント「Cloud Days 2018」で講演し、Alibaba Cloudの仕組みや先進的な事例を紹介した。

   中国でAlibaba Cloudが求められる理由に、セキュリティーの堅牢さがある。現在、中国のおよそ4割の企業がAlibaba Cloudのサービスを利用しているが、外部からパスワードを不正に割り出そうとする「パスワードクラック」は、毎日約2億回発生。ウェブサイトへの攻撃が毎日約2000万回、さらに、複数のコンピューターから相手サーバーに過剰な負荷を与えてサービス停止に追い込む「DDos攻撃」は同約1000回起きている。こうしたリスクに耐えうる技術力をAlibaba Cloudは備え、「力強くお客様の情報を守り続けている」(奥山氏)。

   セキュリティー面について奥山氏は、J-CASTトレンドの取材にこう補足した。

「日本ではクラウドに対して、漠然とした不安が残っている気がします。一方中国では、自社で(重要なデータを大量に)持つのが危険なため、クラウドに置くという考え方が一般的です」

   ネット上の攻撃手法は、日々さまざまなものが生まれている。会社のシステム担当者だけですべてを対応するのは不可能。高いセキュリティーで、かつ安価なクラウドサービスを使うのがより現実的というわけだ。

「洗練されたビジュアライゼーション」でデータを可視化

   Alibaba Cloudが支えているサービスに、中国で広く使われている金融サービス「Alipay」がある。総容量20PB(ペタバイト)という大容量データを安定的に取り扱っている。

   こうしたビッグデータを処理し、さらに価値のある内容を抜き出してさまざまな場面に生かすためのソリューションがある。そのひとつが、データを可視化する「DataV」だ。多彩な表やグラフの表示形式をサポートし、また2Dや3Dの地図上に表示させる機能を備え、膨大で複雑なデータを分かりやすく見せられる。DataVの特徴はずばり「洗練されたビジュアライゼーション」と奥山氏。データを視覚化しても、肝心のグラフィックが劣ると「見る意欲」が損なわれると指摘する。グラフや地図をいかにエレガントに見せるかにこだわったつくりになった。奥山氏は、ビッグデータ活用の第1歩として「まずは可視化から」と話した。

   中国では、例えば都市交通の改善に生かされている。浙江省杭州市では、自動車やバス、タクシーの運行情報や混雑状況のデータ、道路に設置された監視カメラの画像などのビッグデータを解析し、信号の制御に生かしたり、以前より10%の混雑緩和を達成したりと実績を挙げている。また市内の交通状況はグラフや地図で可視化され、市の局舎のダッシュボードに表示されている。

   日本ではSBクラウドを通じて、2018年末までにAlibaba Cloudが持つ150以上のプロダクトが展開される予定だ。

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