2019年 10月 16日 (水)

稀勢の里に悔いはなかったか 「引退・引き際」の決断を考える

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   「私の土俵人生において、一片の悔いもございません」。引退した大相撲の横綱・稀勢の里は、そう述べながら、あふれる涙を抑えることはなかった。一方、東京五輪出場を断念したレスリングの吉田沙保里は「レスリングはすべてやり尽くしたという思いです」と明るく語った。いつ、どのように引退を決断するか、人生の大きな選択だ。今年(2019年)は天皇陛下が退位される。今回は「引退・引き際」のあり方について考えてみたい。

   J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチ(http://books.j-cast.com/)」でも特集記事を公開中。

皇位承継はどのように行われたのか

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   天皇陛下は4月30日に退位される。江戸時代以来200年ぶりのことだ。退位については高齢化とともに、「全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています」と胸の内を述べられた。

   『歴代天皇総覧 皇位はどう承継されたか』(著・笠原英彦、中央公論新社、1015円)は、千年以上に続いている天皇の皇位承継はどのように行われたのか、時の権力とのかかわりはどう推移したのか、初代神武天皇から昭和天皇にいたる124代と北朝天皇5代すべての生涯と事績を丹念に叙述した。

   目次は「神話時代の天皇」「古代の天皇」「中世の天皇」「近世の天皇」「近現代の天皇」と時代的に書かれている。いまから約20年前に出版されたが、巻末に系図、年表、索引もあり、天皇や退位について学ぶ1冊になっている。

引退したプロ野球選手の人生とは

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   プロ野球選手は引退後にどんな仕事をしているのか。サラリーマンや実業家、あるいはタレントとして活躍している人もいるが、思いもしなかった分野に進んだ人も少なくない。『プロスポーツ選手の引退 非自発的役割離脱への社会心理学的アプローチ』(篠田潤子、ワニブックス、2160円)は、華やかな球界から新しい世界に飛び込み、どのようにアイデンティティ―を確立していくのか、その過程を科学的に分析した。

   現代は一つの職業で一生を全うする人の方がまれだ。プロ野球選手でなくとも、生き直しのために参考になる。

   内容は「非自発的役割離脱後の心理過程研究」「解雇されたプロ野球選手の心理的離脱」など4章。著者は慶応大法学部卒業、テレビ朝日に入社したが、慶応大文学部に再入学し博士(社会学)の学位を取得、現在は東京通信大学人間福祉学部教授。

中小企業オーナーのための「引退術」

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   中小企業のオーナーにとって、出処進退はなかなか難しい。ついつい先延ばしをして経営が傾いたり、後継者をめぐるトラブルが起きたりすることもある。『オーナー社長のスゴい引退術』(著・山田知広、幻冬舎、864円)は、引退を後ろ向きに捉えず、人生を楽しむための通過点と考え、充実したセカンドライフを送るための「引退術」を指南する。

   2018年に事業承継税制が改正され、これを活用することによって贈与税・相続税をゼロにできるという。税理士として20年以上、多くの中小企業の事業承継に立ち会ってきた著者がそのポイントを徹底的に解説する。

   第1章「引退を先延ばしにする経営者 行き着く先は「資産ゼロ」、第2章「贈与税・相続税を100%OFF! 期間限定の『特例事業承継税制』」、第3章「下手な親族承継は家族・従業員を不幸にする! 零細企業も高値で売却『自己中M&A』」、第4章「セカンドライフに向けた資産作りで第二の人生を華々しくスタートさせる」となっている。

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