2024年 4月 26日 (金)

健康保険なくなり「医療費10割負担」 恐怖の未来絵図にカンニング竹山も真っ青

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   企業が設立する健康保険組合の連合組織「健康保険組合連合会(以下、健保連)」は、健康保険の制度見直しの必要性を訴える「10万ツイート達成してみんなの声を国会に届けるぞプロジェクト」をスタートし、2019年10月7日に東京都内で発表会を開催した。

   タレントのカンニング竹山さん、サッカー解説者の松木安太郎さん、ユーチューバーの古川優香さんが、「もしも健康保険がなくなったら」をテーマにトークセッションを行った。

  • 左から松木さん、竹山さん、古川さん、森岡理事
    左から松木さん、竹山さん、古川さん、森岡理事
  • 蛭子能収さん作「10割負担の未来絵図」
    蛭子能収さん作「10割負担の未来絵図」
  • インフルエンザの薬を作ってみるという古川さん
    インフルエンザの薬を作ってみるという古川さん
  • 風邪やインフルエンザならキレて気合で治す竹山さん
    風邪やインフルエンザならキレて気合で治す竹山さん
  • 松木さんはテーピングだらけの選手が増えると予想
    松木さんはテーピングだらけの選手が増えると予想
  • 左から松木さん、竹山さん、古川さん、森岡理事
  • 蛭子能収さん作「10割負担の未来絵図」
  • インフルエンザの薬を作ってみるという古川さん
  • 風邪やインフルエンザならキレて気合で治す竹山さん
  • 松木さんはテーピングだらけの選手が増えると予想

急速な少子高齢化で健康保険が大ピンチ

   発表会に登壇した健保連理事の森岡昭宏さんによると、日本の少子高齢化は急速なスピードで進んでおり、健康保険制度は厳しい局面を迎えている。

   高齢者の医療費は自己負担分を除き、現役世代の健康保険料に含まれる「拠出金」や公費でまかなわれているが、2025年には約620万人いる「団塊の世代」(1947~49年生まれ)全員が75歳以上の後期高齢者となるため、拠出金の負担が急増する懸念がある。

   一方で、健康保険を支える現役世代は減少している。日本経済新聞は2019年10月7日、今年の出生数は90万人を割る可能性が高いと報じた。

   1947年生まれが75歳になる2022年から問題は顕在化すると考えられるが、現役世代には「これから大変になる」という認識があまりない、と森岡理事。健康保険は「あって当たり前」で「空気のような存在」。「無くなったらどうなるか」は意識されていないという。

   そこで、現行制度の見直しが急務だと国民に訴えるため、ツイッターを利用したプロジェクトが行われる。大勢に健康保険への意識を高めてもらい、ハッシュタグ「#このままだと健康保険なくなる説」付きのツイートを10万件集めて国会や政治家まで届ける目標を掲げる。

   プロジェクトの拡散を図るため、松木さん、竹山さん、古川さん、漫画家の蛭子能収さん、芸人の夢屋まさるさん、アイドルグループ「東池袋52」、東山動物園のフクロテナガザル「ケイジ」、ネコのキャラクター「これからしかられるネコ」を起用したコンセプト動画を、今回のプロジェクトのウェブサイトで公開している。

病院受診できず感染症が広がる世の中

   トークセッションでは、健康保険がなくなった未来を蛭子能収さんが描いた「10割負担の未来絵図」が披露された。

   自力で病気やけがを治そうとする「気合治療」、一部の薬の負担額が高級腕やバッグの価格並みになってしまう「高価な薬」、病院を受診しづらくなり感染病が広がる「インフルエンザバトンパス」など、医療費が10割負担になったら起こり得る9つの出来事をイラストにしたもので、古川さんは「かわいいしわかりやすい」と絶賛。カンニング竹山さん、松木さんと共にそれぞれの事象にコメントする形で、健康保険が無くなった未来に思いを巡らせた。より費用の安い病院を求めてさまよう「病院迷子」については、「こういうことも出てくるでしょうね」と竹山さん。さらに、価格競争によって病院の質にもばらつきがでる可能性も指摘した。

   3人は、「健康保険がなくなったら、自分だったらどうするか」をそれぞれ発表した。

   古川さんは「『自分でインフルエンザの薬作ってみた』という動画を公開する」。予防接種も治療薬も高額になると、インフルエンザの流行が起こるだろうと予想。自分で薬を作って治らないか試すと話した。これに竹山さんは「薬機法違反になる」とツッコミながら、正規の薬品ではない「闇薬」が出回る可能性に気づき、「怖い!」と顔色を変えた。

   その竹山さん自身は「キレて気合で治す」。風邪やインフルエンザくらいでは、自分は病院に行かなくなると予想した。加えて、友人や後輩にも気合で治すことを強要し、パワハラで週刊誌に取り上げられるところまで想像を膨らませた。

   松木さんはアスリートの立場で「ケガをしないようにテーピングやすね当てをそこら中にするようになるんじゃないか」。ふくらはぎにもすね当てを付ける、元アルゼンチン代表・マラドーナのようなサッカー選手が増え、ラグビー選手は他の選手にぶつかりにいかなくなるのではないか、と笑いを誘った。

   最後に、3人は国民一人一人が健康保険について考えることが必要だと訴えた。

   古川さんは、プロジェクトに参加するまで考える機会はなかったが、今では自分たちの世代にとっても他人事ではないと感じているという。医療費の高騰で自分の欲しいものが買えなくなるだけでなく、費用の問題で妊娠・出産を諦めざるを得なくなるかもしれないと真剣な面持ちで話し、「若い子たちでもいっぱいツイートして、健康保険がなくならないようにしていきたい」と意気込んだ。

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