2020年 10月 22日 (木)

ショパンのぶれない美学 「木枯らし」含む「練習曲集 Op.25」

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   暑さ寒さも彼岸まで、と昔から言われていますが、2020年も、8月があのような猛暑で9月の残暑も厳しかったのに、秋分の日をすぎると見事に気温が低下して、朝晩は「涼しい」より「寒い」と感じる日々になってきました。まだまだ日中は晴れると気温は上がりますから、1日の寒暖差が激しくなり、体調を崩しやすくなります。今年は体調管理を厳格にしなければいけないですから、こまめな温度調節や手洗いなど、気をつけて過ごしたいものです。

   冬の気配を感じる気温になってきたので、今日は、ショパンの「木枯らし」を取り上げましょう。この曲の正式名称は、「ショパン作曲 練習曲集 Op.25の 第11番」というもので、「エチュード」とよばれる、ピアノを学習するものにとって、必要な技巧を身につけるための、テクニカルな曲となっています。

  • 作曲当初はいきなり激しい木枯らしのようなパッセージから始まっていたが、後に友人のアドヴァイスによって、同じメロディーを大変スローなテンポで演奏する冒頭の4小節が書き加えられ、一層詩的な曲となった 練習曲 Op.25-11の楽譜
    作曲当初はいきなり激しい木枯らしのようなパッセージから始まっていたが、後に友人のアドヴァイスによって、同じメロディーを大変スローなテンポで演奏する冒頭の4小節が書き加えられ、一層詩的な曲となった 練習曲 Op.25-11の楽譜
  • 作曲当初はいきなり激しい木枯らしのようなパッセージから始まっていたが、後に友人のアドヴァイスによって、同じメロディーを大変スローなテンポで演奏する冒頭の4小節が書き加えられ、一層詩的な曲となった 練習曲 Op.25-11の楽譜

最も愛好されている作品たち

   ピアノを学習された方なら、必ずといってよいほど課題に出される練習曲ですが、他にはツェルニーのものなどが有名です。ショパンの作品がそれらの「時として無味乾燥な」練習曲集と大きく違うのは、技巧のトレーニング的側面を持ちながらも、1曲1曲が芸術的にとても素晴らしい曲となっていることです。そのため、音楽的モチベーションを損なわずに練習できるため、本格的にピアノを学習する方なら、必ず弾く曲集であり、ショパンの作品の中でも、最も愛好されている作品たち、といえると思います。

   しかし、技巧的にも、音楽的にも、大変高度なことが要求されるので、私も随分と練習に苦労した思い出があります。

   ショパンの練習曲はOp.10の12曲と、Op.25の12曲、の2つの「練習曲集」、それに3曲からなる「新練習曲」とよばれるものがありますが、一般的に「ショパンのエチュード」というと、Op.10と25の、合計24曲を指すことがほとんどです。この12×2=24という数字は、バッハが史上初めてすべての長調と短調で「前奏曲とフーガ」を作曲し、揃えて曲集とした「平均律」に端を発する数字で、「音楽の父」バッハへのオマージュが感じられます。

   ちなみに、この「練習曲集」を書いたショパン自身が、1日の始まりに必ずピアノに向かって弾いたのがバッハの平均律だったそうで、彼にとっての「練習曲」でもあったわけです。

本田聖嗣プロフィール
私立麻布中学・高校卒業後、東京藝術大学器楽科ピアノ専攻を卒業。在学中にパリ国立高等音楽院ピアノ科に合格、ピアノ科・室内楽科の両方でピルミエ・ プリを受賞して卒業し、フランス高等音楽家資格を取得。仏・伊などの数々の国際ピアノコンクールにおいて幾多の賞を受賞し、フランス及び東京を中心にソロ・室内楽の両面で活動を開始する。オクタヴィアレコードより発売した2枚目CDは「レコード芸術」誌にて準特選盤を獲得。演奏活動以外でも、ドラ マ・映画などの音楽の作曲・演奏を担当したり、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」や、インターネットクラシックラジオ「OTTAVA」のプレゼンターを務めるほか、テレビにも多数出演している。日本演奏連盟会員。

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