子どもも高齢者も「水分補給不足」 コロナ禍で怖い「マスク熱中症」避けるには

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   「熱中症」は、屋外にいるときだけ警戒すれば良いことではない。総務省消防庁 熱中症による救急搬送者の内訳(平成25年~平成30年合計)によると、熱中症発生場所の約 4 割は「住居(敷地内すべての場所を含む)」だ。コロナ禍では高温多湿の環境下でマスクを着用することで起こる「マスク熱中症」リスクもついて回る。

   そうしたなか、日本コカ・コーラの「アクエリアス」は「水分補給や熱中症に関する実態調査」を実施。調査対象者の水分摂取量の平均が「1 日に必要な水分摂取量に満たない」ことが明らかになった。

  • アクエリアス「水分補給や熱中症に関する実態調査」
    アクエリアス「水分補給や熱中症に関する実態調査」
  • 1時間ごとの水分量摂取の目安となる目盛りがついている、アクエリアス熱中症対策ボトル(非売品)
    1時間ごとの水分量摂取の目安となる目盛りがついている、アクエリアス熱中症対策ボトル(非売品)
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そもそも「1日に必要な水分摂取量」知らない

   調査対象は、小学校1年生~高校3年生の子どもを持つ保護者516人と65歳~75歳の高齢者208人。

   水分摂取量は年齢や性別、活動レベルにより異なるが、厚生労働省の「『健康のため水を飲もう』推進運動」では「1日2.5リットルの水が必要」としている。だが「1日どれくらいの水分を摂っているか」調べた結果、平均は「子ども1433.0ミリリットル」、「高齢者1776.5ミリリットル」となった。水分は食事からも摂れることから、飲み水としては「1日2リットル」が摂取目安とされているが、子どもも高齢者も足りていない。

1日に飲む水分量
1日に飲む水分量

   そもそも、1日に必要な水分摂取量を知っているのか。「知っている」と答えたのは「子どもで23.8%、高齢者でも55.8%に留まり、「知らない」が多数となった。

   多くの保護者も、子どもに1日に必要な水分量を摂らせることを課題に感じているようだ。調査対象者の「全保護者」のうち、1日に必要な水分量を摂らせるのが「難しい」と答えたのは63.4%に上った。中でも、外出時に子どもに飲み物を持たせている保護者484人に、飲料を持たせるときの悩みを聞くと、「水筒自体が重い」(36.0%)、「残して帰ってくる」(35.7%)が回答として多く挙がった。

子どもに飲み物を持たせている保護者の「飲料を持たせるときの悩み」
子どもに飲み物を持たせている保護者の「飲料を持たせるときの悩み」

医師が勧める「適切な水分補給方法」

   アクエリアスは調査結果を元に、1 日の水分摂取状況を調べる実証実験を行い、その様子を動画で公開した。実際の家族2組(高齢夫婦・親子)に1時間、普段通り過ごしつつ水分を摂ってもらったところ、「1時間で飲むべき量(約200ミリリットル)の水分を摂取せずに過ごしている」ことがわかった。加えて、オンラインでも5人に同様の実験を行い、同じ結果になった。

   アクエリアスは水分補給は「意識しなければ思うようにできない」と指摘。夏は屋内でも汗をかき、屋内熱中症の危険性も高まると警鐘を鳴らしたほか、ふじみの救急病院の鹿野晃院長による「望ましい熱中症対策」を、発表資料で紹介している。中でも「適切な水分補給方法」は以下の通りだ。

1.習慣をつける
起床時と就寝前、毎食後、おやつの時間にコップ1杯(200ml)の水分をとる習慣をつける。これだけでも1200ミリリットル補給できる。さらに、散歩や買い物、仕事など何か行動を起こす際にも水分補給する習慣がつけば、摂取不足をかなり防げる

2.目安をつくる
ペットボトルに目盛りを付ける。最近では目盛り入りの水筒も手に入るため、それを参考にしながら飲むのもおすすめ
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