「はなきん」漢字でどう書く 「華」と「花」若い世代が選んだ字は

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   「華金だし、オンライン飲みしない?」。ある金曜の朝、記者は友人からLINEでこんなメッセージを受け取った。ちょっと待ってほしい。「はなきん」は「華金」と書くのか。「花金」だと思っていた。

   ツイッターで調べてみると「花金」と「華金」、両方とも検索結果に上がってくる。一体どちらが正しいのか。そもそも「正しい字」ってあるの??

  • イマドキの「はなきん」はオンラインで。「花金」と書く?それとも「華金」?
    イマドキの「はなきん」はオンラインで。「花金」と書く?それとも「華金」?
  • イマドキの「はなきん」はオンラインで。「花金」と書く?それとも「華金」?

検索では「花金」が圧倒

   広辞苑(第七版)を引いてみると、「はな-きん(花金)」となっており、「華金」の記述はない。さらに、

「花の金曜日」の意 一週間の勤務が済み、土曜・日曜の休みをひかえた、心の浮き立つような金曜日

とある。「花の金曜日」を略して「花金」というわけだ。グーグル検索でも、

花金:約12億件
華金:約3億2700万件

と表示件数に開きがある。ただ、「華金」も浸透している様子が見て取れる。

   20~50代の男女15人に、「はなきん」を漢字でどう書いているか尋ねた。年代の内訳は「20代(5人)」「30代(5人)」、「40代(2人)」、「50代(3人)」。

   結果は「花金(7 人)」、「華金(8人)」となり、拮抗した。ただ40代、50代の5人は全員が「花金」派で、若年層ほど「華金」だと答える率が高い。別途、女子大生3人にも同じ質問を投げかけると、3人とも「華金」と回答した。「華金」派が挙げる理由としては「『花』より、華やかなイメージが強まるから」ばかりだった。

バブル当時は「華金」いなかった

   20代~50代の同僚23人にも同様の調査を行ったところ、「花金(12人)」、「華金(11人)」とやはり半々に割れた。理由は以下の通りだ。

・花金
「『華』より『花』の方が簡単な字だから」(30代女性)
「そもそも『花金』という言葉で覚えていた」(20代女性)
・華金
「普段、見かける機会が多いから」(20代男性)
「飲み会の華やかなイメージと合う。プレミアムフライデー感もある」(20代女性)

   中でも、特筆すべきは40代以上がほとんど「花金」と答えたことだ。40代、50代の計7人中、6人が花金派だった。

「週休二日制導入で、土曜休みの企業が増えて、金曜の晩に遊ぶ文化ができたことから生まれた言葉。バブル時代の名残なので、若い世代が知っていることに驚く」(50代男性)
「バブル当時は『華金』なんて言う人いなかった。『花の金曜日』の略だから」(50代女性)

   また、「『花の金曜日』をもじったテレビ番組があったはず。自分と同世代の人間は、それで覚えているのでは」と答えた50代男性もいた。1980年代に放送されていた音楽番組「花の金曜ゴールデンスタジオ」(フジテレビ系)のことだ。

   バブル当時、生まれていなかった世代にも知られている「花(華)金」。元々の漢字からは変われども、死語にはならずに今後も使い続けられるのかもしれない。

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