2024年 4月 26日 (金)

W杯決定の日本は「8強」掲げる 鍵握るプレーヤーは?日豪戦不出場の名も

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2人の「大地」に期待

北村:私の最後の1人は、鎌田大地(Eフランクフルト)選手です。東山高校の福重良一監督は、大阪体育大学出身ということもあり、鎌田選手は大体大の練習にも少し参加したことがありました。
   鎌田選手は持って生まれたステップの良さがあるんです。いわゆる大足にならずにプレー出来る。踏ん張らない足の使い方を身に着けていて、大けがしづらい。他の選手にないステップなので、一生懸命に走っていないように見えるかもしれませんが、すごく良い動作をしています。
石井:動作という意味で、私の最後の1人は林大地(シント=トロイデンVV)選手です。古橋亨梧(セルティック)選手など結果を出しているFWの選手がいる中で、林選手を推したいのは、大迫勇也(ヴィッセル神戸)選手の代わりとなりうるポストプレイヤーだからです。
北村:(林)大地の細かいステップを使った、タイミングを逃さない先手を打った相手へのコンタクト。そのコンタクトも、例えば身長185~190センチあるセンターバックに対峙する時は、大体大では「背中正対」という言葉を使っているんですけど、相手選手のお腹に半身で垂直に接触させていく。相手の正中線(ヒトや動物の前面または背面の中央を、縦にまっすぐ通る線)を攻めて、たとえば少し沈み込んで、相手の太もも付近に接触点を変えて、相手DFを回転軸の様にして入れ替わる。大学時代にだいぶ教えたので、ポストプレー時に生きていますよね。あれが、相手選手のお腹に背中を平行に接触させると完全な背負った状態になり、ターンできません。
   背負ってボールをもらうだけではない。フリーで受けたら前向きに仕掛けて、相手DFがアプローチから接触を試みてきた場合、瞬時にハーフターンして自分の背面で相手と接触し、そこからさらにハーフターンで前を向きシュートやパスができるのも強みです。

   最後に編集部から石井氏に、「カタールW杯に出場しそうな、代表未経験の大穴選手も1人挙げてください」と依頼した。答えは、こうだ。

石井:森保ジャパンは、北村氏が語ったように、サイドアタッカーの人材は豊富。現時点で実績の少ない選手が、新たに割り込むのは現実的に難しい。一方で、ロシアW杯のベルギー戦でも垣間見えたように、空中戦に強い守備の選手はまだまだ必要です。そういった意味で、これからの「伸びしろ」も含め、187センチメートルという身長ながらもスピードのあるセンターバック、チェイス・アンリ(尚志高校)選手に期待したいです。

北村公紀(きたむら・こうき)
   1965年北海道生まれ。苫小牧東高校から大阪体育大学に進学し、坂本康博名誉監督に師事。卒業後は外資系製薬会社を経て、1997年に学校法人浪商学園に入職し、以後、大阪体育大学サッカー部の指導にあたる。夏嶋隆先生から、動作、「競り」、スポーツ障害の予防やケアを学び、坂本名誉監督・夏島先生と共に、実践的なプログラム開発や、選手の指導を行っている。現在はスーパーバイザーとして、チーム運営全般のサポート、教え子である松尾元太監督、福島充コーチ、松澤憲伸コーチのサポートと学生への指導を継続している。
   また、河﨑護・前星稜高校監督の好意で、全国高校サッカー選手権含め、高校サッカーの指導を経験。その動作解析を駆使した相手エース封じ対策は、記者会見でも話題になった。

石井紘人(いしい・はやと)
ラジオやテレビでスポーツ解説を行う。主に運動生理学の批評を専門とする。著書に『足指をまげるだけで腰痛は治る』(ぴあ)『足ゆび力』(ガイドワークス)など。『TokyoNHK2020』サイトでも一年間に渡り、パラリンピックスポーツの取材を行い、「将棋をスポーツ化した競技『ボッチャ』」などを寄稿。 株式会社ダブルインフィニティ代表取締役でもあり、JFA協力、Jリーグと制作したDVD『審判』、日本サッカー名シーン&ゴール集『Jリーグメモリーズ&アーカイブス』の版元。現在『レフェリー』の予約受付中。

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