「STEPN」バブルもうはじけた 70万円の靴が10分の1で大絶叫

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   前回J-CASTトレンドで「STEPN」の記事を公開したのが2022年4月。当時は暗号資産界隈での流行にとどまっていたが、5月に入ると「名前は聞いたことがある」「歩いて稼げるやつだよね」と認知が上がり、編集長にもつい最近、「盛り上がっていますよね」と声を掛けられた。

   いや編集長。実はこの10日ほどでSTEPNは大暴落して、阿鼻叫喚の地獄絵図になっているんですよ。これぞ「靴磨きの少年」になってしまうのか(分からない人はぐぐってください)。

  • 左が4月10日、右が6月2日のマーケットプレイスでの最も安いシューズ価格。5 月中旬に仮想通貨市場が急落し、SOLの価値も下がっているので、最安価格が15SOLを超えた4月下旬と比べると、靴の価格は日本円にして10分の1ほどになっている
    左が4月10日、右が6月2日のマーケットプレイスでの最も安いシューズ価格。5 月中旬に仮想通貨市場が急落し、SOLの価値も下がっているので、最安価格が15SOLを超えた4月下旬と比べると、靴の価格は日本円にして10分の1ほどになっている
  • 「mint」することで、新しいシューズを生み出せる
    「mint」することで、新しいシューズを生み出せる
  • 左が4月10日、右が6月2日のマーケットプレイスでの最も安いシューズ価格。5 月中旬に仮想通貨市場が急落し、SOLの価値も下がっているので、最安価格が15SOLを超えた4月下旬と比べると、靴の価格は日本円にして10分の1ほどになっている
  • 「mint」することで、新しいシューズを生み出せる

2か月で原資回収のはずが

   簡単に基本ルールを紹介すると、こんな感じ。

   STEPNはブロックチェーン上に作られたゲームだ。NFT(非代替性トークン)のシューズを暗号資産「SOL(ソラナ)」「BNB(バイナンスコイン)」で購入し、歩いたり走ったりするとゲームトークン「GST」が得られる。GSTを「SOL」「BNB」「USDC」の暗号資産に交換し、暗号資産取引所に送ることで法定通貨に替えられる。

   シューズが2足あればGSTを消費し「mint」することで、新しいシューズを生み出せる(交配と考えると分かりやすい)。シューズの保有数に応じて歩いて得られるGSTが増えるため、シューズを増やしても、あるいはmintして作った靴をマーケットプレイスで売って利益を確定してもいい。

   STEPNは、今年2月から暗号資産界隈で静かに流行し始め、「稼げる」との評判が広がると4月末に猛烈なインフレが始まった。私が始めた4月上旬の靴の価格は日本円にして10万円強。それでも十分に高かったのに、ゴールデンウイークにはマーケットに出ている最も安い物が20万円近くに高騰した。

   まさに貴族の娯楽である。運営会社も急激なインフレはゲームの寿命を縮めるととらえ、靴の価格の安定化を図っていた。

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