2024年 5月 5日 (日)

「もう一度読みたい あの名雑誌」 日経の調査で1位になったのは?

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   有名雑誌の休刊・廃刊が続いている。日本経済新聞の土曜版「NIKKEIプラス1」は2023年9月2日、「もう一度読みたい あの名雑誌」を特集した。若者世代に絶大な人気があった「ぴあ」や、日本有数の伝統と販売部数を誇った「週刊朝日」など、懐かしい雑誌の名前が並んでいる。

  • 『週刊朝日』は2023年5月30日発売号をもって、休刊した
    『週刊朝日』は2023年5月30日発売号をもって、休刊した
  • 『週刊朝日』は2023年5月30日発売号をもって、休刊した

ヒット企画は「学園祭特集」

   ランキングの1位になっているのは「ぴあ」。1972年創刊。映画やコンサートなどエンタメ系の情報がきめ細かく掲載されていた。インタビュー記事や特集記事も充実していた。最大のヒット企画は「学園祭特集」だったという。インターネット時代になって、ニーズが薄れ、2011年に休刊した。

   以下、2位は「宝島」、3位は「ロードショー」、4位に「FOCUS」、5位「Hot-Dog PRESS」と続く。

   6位には創刊100年の「週刊朝日」が入った。7位は1917年創刊、付録の家計簿が人気で、1943年には163万部を誇った「主婦の友」。8位は「FMfan」と「ダカーポ」、10位に「BIG tomorrow」となっている。

   調査は、ネット調査会社に委託。雑誌全盛時代の1990年代に雑誌をよく買っていたという45~65歳の1000人(男女同数)を対象にアンケートした。

「月刊少年ジャンプ」や「東京ウォーカー」も

   同じような企画は最近、しばしば行われている。

   「gooランキング」は2019年9月26日、「廃刊・休刊していたと知って驚いた雑誌ランキング 1位から10位」を掲載している。

   それによると、1位は「月刊少年ジャンプ」、2位に「別冊花とゆめ」、3位に「ぴあ」が入っている。4位は「コミックボンボン」、5位「ピチレモン」、6位「主婦の友」、7位「月刊ヤングジャンプ」、8位「少女フレンド」、9位「週刊ヤングサンデー」、10位「週刊アスキー」の順。

   「週刊女性」は2023年2月14日号で、「惜しまれて休刊したけれど『復活してほしい!』雑誌ランキング」を特集している。1位は「TokyoWalker(東京ウォーカー)」、2位は「ROADSHOW(ロードショー)」、3位「月刊少年ジャンプ」。4位「コミックボンボン」、6位「AneCan」、7位「FOCUS」。8位「別冊花とゆめ」、9位「egg」。10位「すてきな奥さん」。

   各メディアの調査対象や方法によって、雑誌名や順位は異なるが、ランクインしているのはいずれも過去に隆盛を誇っていた雑誌。すでに廃刊になっていると知って、驚く人も多そうだ。

雑誌市場は3分の1に縮小

   日本の雑誌は1922年創刊の「週刊朝日」、「サンデー毎日」の歴史が古い。「週刊朝日」は戦後の一時期、100万部を超えた。1950年代の後半には、大手出版社から「週刊新潮」や「週刊文春」、「週刊現代」などが創刊されて週刊誌黄金時代を迎える。編集部には筆達者の敏腕記者がそろい、これらの週刊誌出身の作家やジャーナリストも多い。

   64年には「平凡パンチ」が創刊され、66年には発行部数100万部を突破、若い世代に支持された。右手に『朝日ジャーナル』(59年刊)」、「左手に『平凡パンチ』ともてはやされた時期もあった。79年には「噂の真相」も創刊されたが、「平凡パンチ」は88年、「朝日ジャーナル」は92年、「噂の真相」は2004年に休刊した。

   女性誌やファッション誌も含めた雑誌の隆盛は、バブルの余韻を引きずった1990年代がピーク。2000年代に入ると、インターネットの普及で活字メディアの衰退が目立つようになり、現在、雑誌市場の売り上げは、最盛期の3分の1以下といわれる。

   すでに雑誌が読まれなくなっているので、20年後、30年後になると、「もう一度読みたい あの名雑誌」という企画自体が成立しなくなるかもしれない。

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