「露地庵先生」 自分の原点探る最新エッセー


「露地庵先生のアンポン譚」

   新潮社は個性的な美術家として知られる森村泰昌さんの最新エッセー集『露地庵先生のアンポン譚』を、2010年4月23日に発売し、話題になっている。

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   同書は、産経新聞に連載中の同名のエッセーを基本に、エンターテインメントマガジン「プリンツ21」での連載なども盛り込み、1冊にまとめたものだ。一風変わったタイトルだが、大阪に生まれ、大阪の路地裏をこよなく愛した森村さんが、露地裏からの目線で世の中の出来事について、ユニークな感性を全開にして綴っている。

   一部、10年2月のとある回で、森村さんは「女性の時代、女装の時代」とタイトルをつけ、こんなことを書いた。

   「一般的に、男が女メイクする行為を女装という。そして男っぽさを消し去るために濃いメイクを施すのが女装のテクニックであるとするなら、最近のメイクのケバさ加減は、女装メイクにかなり極似してきたと言える。私はそんな現代メイク事情を観察しながら、今という時代は『女装の時代』ではないかと思うようになってきた」

   言いえて妙――。就任式時のオバマ大統領とファミリーの服、地元大阪で人気の庶民的な洋菓子店、近所の犬猫事情・・・。何を題材にとりあげても、ユーモラスな中にどこかシニカルな視点を忍ばせている。

   単行本、四六判、223ページ。定価1890円。

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