「100日後に死ぬワニカフェ」休業から2か月 現地を訪れた記者は悲しくなった

   「100日後に死ぬワニカフェ」東京・池袋会場は2020年4月1日に開店したが、新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑みて、3日後の4月4日に臨時休業及び開催延期を発表していた。

   公式サイトには再開のお知らせなどの最新情報は出ておらず、ツイッターには「ワニカフェどうなったの」「蘇生できそうですか」など臨時休業の「その後」を気にする書き込みもみられる。J-CASTトレンドは、現地に足を運んだ。

「100日後に死ぬワニカフェ」があったはずの池袋のビル
人の気配もなかった
看板も撤去された様子
カフェに続く階段の壁にはもともとイラストが飾られていた
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公式サイトは4月6日を最後に新着情報なし

   「100日後に死ぬワニ」は、漫画家のきくちゆうきさんが自身のツイッターで連載していた4コマ漫画で、大きな注目を集めた。「100日後に死ぬワニカフェ」では、作品に登場するワニをモチーフにしたカレーや、キャラクターの絵が添えられたパフェなどのメニューを提供。店内には至る所に登場人物のイラストが飾られ、ファンには嬉しいカフェだった。

   池袋会場は20年4月1日~5月17日、大阪・日本橋会場は4月24日~5月31日の開催予定とされていたが、コロナの影響が直撃。大阪の店舗は1日もオープンすることなく期間が終了した。公式サイトでは4月3日に臨時休業と開催の延期の告知が、同6日には事前予約のキャンセル・返金時期に関するお知らせが、それぞれ掲載された。以来、6月12日現在まで更新がない。公式ツイッターも同様だ。

「そんなのがあったんですか?」

   池袋駅東口を出て歩くこと数分。インターネットで調べた通り、赤と黒の塗り壁の「それらしき」ビルが見えた。近付いてみると、看板などは一切出ていない。カフェはもともと地下1階で営業しており、表にワニカフェの看板が掲げられていたはずだ。

   地下に続く階段を下りて、ワニカフェのあった扉の前へ。真っ赤な扉は閉め切られていた。人の気配もない。何もなかった。

   カフェの開催期間は5月17日までとすでに終了しているため、閉鎖されていてもおかしくはない。そのことが更新されないまま、看板も撤去されてしまったのだろうか。30分ほどその場で観察をしたが、関係者らしき人は出てこなかった。

   同ビルから出てきた別のテナントの男性2人に、「ワニカフェ」についてたずねた。

「そんなのがあったんですか?あー、ちょっと、分からないです」
「知らないですけど、もう無くなっちゃったんじゃないですかね」

と、存在すら知らないようだった。

   カフェがあった扉の前に、空っぽのごみ箱が転がっていた光景が悲し気だった。

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