「震度5強」東京で水漏れ23か所 断水どころか一夜で全て修理した舞台裏

   千葉県北西部を震源とした、最大震度5強の地震が2021年10月7日夜に発生した。この影響で、東京都23区内の23か所で漏水が起きた。

   地震発生後、ツイッターには、都内各所でマンホールから水が噴き出す様子を映した動画が複数投稿され、水道管の破裂や断水を心配する人が少なくなかった。ところが、翌8日朝6時までに漏水は全て解消。インターネット上では、このスピード感に驚きの声が上がった。

10月7日夜、首都圏を強い揺れが襲った(写真は東京・新宿、本文とは無関係です)
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空気弁の不具合

   都水道局の発表によると、漏水は千代田区や港区、墨田区など計9区内の23か所で起きた。

   J-CASTトレンドは都の水道局給水部に取材した。担当者は、10月8日朝6時までに漏水修理が完了したと話す。地震発生から7時間ほどしか経過していない「早業」だ。

   NHK NEWS WEBも8日、このことを報じた。復旧までのすばやさに、インターネット掲示板には「(短時間で)直せるものなんだな」「早すぎ」「ご苦労様でございます 」といった称賛の声が相次いだ。

   都水道局によると、今回の地震では水道管に破裂や損傷はなかった。ただ、水道管の付属設備である空気弁などの不具合で漏水が起きたと担当者は説明した。

   水道管は曲がっている部分などで、空気がたまることがあるという。そうなると水の円滑な流れが阻害されるため、空気を抜く弁が設置されている。空気弁は道路などに面して設置されている。ところが地震による不具合で、道路上などへと水が流れ出た。これが今回の漏水だ。

夜間でも支所から職員出動

   東京23区内には「支所」と呼ばれる水道局の事業所が7か所設置されており、各地域を管轄している。有事にも対応するため、それぞれ夜間でも職員が勤務する。

   今回は近隣の住民などから水漏れの通報を受け、全7支所から職員が出動。空気弁に流れこむ水の大元となる水道管の弁を閉じる作業を行い、漏出を止めた。今後は不具合の原因究明などのため、問題となった空気弁の点検の実施を検討しているという。

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