2018年 7月 23日 (月)

追悼番組なのに それはないでしょう

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   <テレビウォッチ> 2008年12月6日に76歳で亡くなった作曲家の遠藤実さんの追悼番組をTBSがやっていた。遠藤さんには国民栄誉賞が贈られることも決まった。レギュラー番組「復活の日」などの枠で放送した。追悼特番の司会は、「復活の日」の福留功男と薬丸裕英がスライドする形で務めた。

   放送日は12月10日で亡くなってから時間はさほど経っていない。そこでどんな番組をつくるのだろうと興味をもった。少ない時間で企画をまとめ交渉をし、さぞかしスタッフは大変だったと思う。

   ゆかりのある歌手たちが多数登場した。山本リンダや森昌子、牧村美枝子。五月みどりも途中で駆けつけた。遠藤さんの生い立ち、流しをしながら歌手を目指すがうまくいかず、作曲家の道へ進んだことなどがなんとなく分かった。そこがドラマとして描かれた訳ではなかった。結局、出演者たちが若かったころに歌う映像が流れ、またスタジオでその本人が歌う、といったパターンが多かった。舟木一夫らスタジオに来なかった歌手たちのコメントも寄せられたが、全体的に歌番組状態だった。

   17歳で遠藤さんに弟子入りしたという千昌夫は、コンサート中だそうだが番組の最後の方に出てきて遠藤さん作品の「星影のワルツ」「北国の春」を歌った。これはこれで気合いが入っていてなかなか聴き応えがあった。

   歌が多いのはいいとしよう。しかし、メドレーの中で歌の後半をブチっと切って次につなげる場面がかなりあった。これは作曲家の追悼の仕方としては最低の行為だ。歌への敬意がない。これでは落第だ。それに、同じ歌手の同じ歌を過去の映像と現在の姿と2回も見せられるのもどうかと思った。交通整理ができてなかった。

   歌手たちにスタジオなどで歌わせるのは、涙ぐみながら歌うのでは、という計算があったのだろう。その辺のあざとさもにじみ出ていた。

   遠藤さん本人は、演歌によくある恨み節ではなく、頑張ろうぜ、と前向きの歌をつくる人だった。そんな人柄がにじむ番組を見たかった。追悼番組を見る人は、それなりに思い入れがあるからチャンネルを合わせるのだろうから、そうした思いをすくい取ってほしかった。

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