2024年 3月 29日 (金)

「命がけでがんばってるのに」選手も怒る「競輪」売り上げかすめ取りと天下り

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   公益法人を対象とした事業仕分け3日目の24日、これら法人が天下りのために作られていることがいっそう明らかになった。会場からは「廃止だ」と怒りのヤジが飛び、「廃止」の決定には拍手がわいた。

   この日の焦点となったのは、競輪の売り上げから出る補助金。競輪の配当金は宝くじより高い75%があてられるが、収益金のうち3.2%、08年度は253億円が、(財)JKA(競輪振興法人)に交付金として渡り、これがさらに「機械工業の振興」の129団体に107億円、「体育・社会教育振興」など573団体に86億円が補助金として流れている。

旧通産OB退職後の収入3億円

   まず補助額の決め方が問題になった。補助金交付は722団体だが、交付決定は2時間くらいで行われるという。仕分け人も「700件を2時間でッ!」と驚く。

   JKAの役員11人中4人が経産省の天下り。年収は平均で1760万円。仕分け人からの「高すぎる。見直しはするのか」に、「JKAの収入も減ってまいりますで、見直しを考えたい」

   いまは収入があるから高いんだと、まあ正直な答えだ。

   天下りはそれだけではないどころか、「700のうち85団体に常勤役員だけで経産省OBが145人もいる」と仕分け人が指摘した。「これが、補助金を配る基準になっているんじゃないのか」と追及する。

   仕分け人はさらに、(財)機械システム振興協会を例にあげた。常勤役員3人は全員通産省OB、職員は8人で、11人の年間の給与が1億4000万円。平均で1000万円を越える。年間収入7億9400万円のうち6億円が補助金だから、補助金で成り立っている団体だ。

   また、別の仕分け人は、(財)自転車産業振興協会の会長(旧通産省OB)が、公益法人を渡り歩いて同協会が6つ目。渡りの期間の推定収入が3億円であることを明らかにした。これにはみんな驚いた。

   傍聴していた現役の競輪選手が、「命がけでがんばった売り上げが、天下りのお金になっているのは、公益の精神に反している。本当の社会のための競輪になってほしい」と語っていたが、選手の怒りはもっともだ。

   キャスターの加藤浩次が「びっくりしましたね。そういうシステムをつくっている」

   ワタミフーズの渡邊美樹は「国民のお金だという意識がないんでしょう。もともと官僚だったときからそういう意識だったら、この国はおそろしい」

   テリー伊藤「ギャンブルを国が認めるのは、その金を国のために使うから。それが天下りのためとは……。公益法人をどんどん作っていくのはおかしいよね」

   おや、テリーさんもうぶなことで。各省の官房長の仕事の大半は、天下り枠を確保することなんですよ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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