日銀総裁ひだるま ファンド以外に株
2006.06.16 20:34
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日本銀行の福井俊彦総裁が村上ファンドへの投資だけでなく、民間企業にいた時代に株式を取得し、現在も数社分保有していることが2006年6月15日、明らかになった。「自分の発言で株が上下する立場にいながら、株を保有しているのはいかがなものか」との批判が高まっている。総裁就任時に手放さなかったのはなぜか。
社外取締役に就任した会社の株を保有
日銀本店。権威は守れるのか
15日の参院予算委員会で、福井総裁は「(民間時代に)いくつかの社外取締役に就任し、その会社の株を最小限保有した」と発言した。保有理由は「株主の立場で経営にあたるため」と説明したが、どの株を持っているかは明かさなかった。富士通、商船三井、キッコーマンなどの社外取締役を務めた事がある。
福井総裁は日本銀行入りし、若いころから頭角を現していた。94年の副総裁就任で次期総裁の座がほぼ約束されていたが、「ノーパンしゃぶしゃぶ接待」など、大蔵省・日銀の度重なるスキャンダルのため、当時の松下康雄総裁と共に監督責任を問われ、98年に副総裁を辞任。日銀を一時的に離れることになる。
98~03年が民間にいた時代だが、村上ファンドに1,000万円投資したのが富士通総研理事長だった99年秋。そのあと前記の社外取締役を務めていた。