気を吐く村上被告 ぐらつく宮内証言
ニッポン放送株インサイダー取引裁判

2007/1/10 11:26

   村上ファンドで一世を風靡した村上世彰被告のインサイダー取引事件裁判が、東京地裁で続いている。ライブドア(LD)が買収しようとしていることを知って村上被告がニッポン放送株を買った疑いなのだが、2006年12月19日の第4回公判の証人尋問で、午前中には元LD取締役の宮内亮治被告が開き直りともみえる爆弾発言を繰り返した。だが、午後には、終始検察官の顔色を窺っておどおどした様子の元LDファイナンス社長の中村長也被告にバトンタッチしため、裁判は停滞ムードになった。

   そんななか、「モノ言う」被告人としてひとり気を吐いていたのが、主人公である村上被告だ。最大の争点は、LDがニッポン放送株を5%以上取得する意志があることを、村上被告がLD側との会談で認識していたかどうかである。

追及に証言修正、宮内被告

   宮内被告は当初、「私の認識では(村上被告は、LDとの最初の会談があった)9月15日からインサイダーです」などと、村上被告のインサイダー関与を断言していた。だが、発言は回を重ねるごとに微妙なものになっていった。

   12月19日の公判では、宮内被告はグレーのスーツに黒シャツ、パープルのタイとホスト風の服装で現れた。机にだらりと両腕を伸ばしながら、「(会談の一週間後、買収の件で500億円の資金調達をクレディスイスの担当者に相談し)堀江の株をいくらでも持って行ってください。金利は1%か2%でどーですかねと交渉していました」などと弁護人の質問に答えた宮内被告。それを目を閉じて聞いていた村上被告は、裁判官の了承を得て法廷を見渡す位置に立ち、舌鋒鋭く被告人質問を繰り出した。

村上 「LDが本気で大量買付を決めたと、私が受け止めたと思いますか」
宮内 「思いません」
村上 「ありがとうございました」

   これは11月8日の村上被告とLDの会議でのことで、この時点でも村上被告にはニッポン放送株大量取得の方針は伝わっていない感じだったと修正したことになる。検察官から証言が変わったことに苦言を呈されても、「事実を言うのが証人だ」と応じ、緊張感漂う場面もあった。
   宮内証言の信憑性は有罪か無罪かの決め手になると言われている。
   「宮内さんの『そらいけ、やれいけ、ニッポン放送だ』というのを聞いちゃった」と、記者会見まで開いて全国ネットで流してしまった村上被告だけに、宮内被告の発言修正を勝ち取っただけでは無罪に持ち込むのは難しい。

(続く)

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