長谷川洋三の産業ウォッチ
東電社長の苦い経験:「トヨタのリコール、ひとごとだとは思えない」

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「トヨタ自動車のリコール問題はとてもひとごとだとは思えない。リスク管理も技術との挑戦でもだ」

   東京電力の清水正孝社長は2010年3月1日、東京都内で開いたメディア関係者との懇談会でトヨタの大量リコールについて感想を求めた私にこう応えた。柏崎刈羽原発の操業停止の苦い経験があるだけに受け止め方も真剣だ。

   「焦ってはいけない。しかし思考は停止してはいけない。原子力という新技術にはたえず挑戦しなければならない課題があるからだ」という。トヨタでもエレクトロニクス系統の問題の可能性が米議会公聴会などで指摘されているが、自動車業界でも自動車の進歩とエレクトロニクス化の進化とは切り離せないだけに、業界あげての解明が必要になっている。

   電力会社にとって原子力は欠かせないエネルギー源だが安全問題と背中あわせになるだけに神経を使う。自動車会社にとっての安全確保と同じだ。東京電力としても刈羽原発の操業再開には時間をかけ、再開したといってもまだ一部。会社としての利益見通しをようやく示したが、まだまだ慎重だ。

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