3号機圧力容器で温度上昇止まらず 炉内に冷却水届いていない疑い

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   福島第1原子力発電所3号機の圧力容器で、温度上昇が続いている。2011年4月下旬から5月7日までの間に、40度近くも上がった。

   注水量を増やしたにもかかわらず温度が上がっていることから、原子炉内に冷却水が届いていない疑いがある。このままの状態が続けば、核燃料の溶融につながりかねない。

注水量増やしても状況は改善せず

   東京電力は2011年5月7日、福島第1原発3号機の原子炉への注水用配管の工事を行うと発表した。3号機では圧力容器内の温度上昇が止まらず、5月4日には核燃料を冷やすために注水量を毎時7トンから9トンに増やしたが、状況は改善していない。東電では、原子炉内に水が十分届いていないと見て、工事により別の経路による注水を試みる模様だ。

   東電によると、3号機の圧力容器下部の温度は、5月7日午前5時現在で149.6度。4月下旬は110度前後だったのに比べて、大幅にアップしている。4月12日には、計器故障の疑いがあったものの温度が250度を計測した。その際には経済産業省の原子力安全・保安院が、圧力容器はおよそ300度まで耐えられる設計になっていると説明した。とはいえ、注水を続けていても温度上昇が止まらない現状は心配が尽きない。

「圧力容器が損傷」の声も

   注水用の配管の損傷や、核燃料の一部が溶け落ちて発熱している疑いがある、という見方も一部で出ている。注水量を増やしても温度が上がり続けていることからも、配管から水が漏れ出している恐れはありそうだ。圧力容器自体が破損しているのでは、との声も聞かれる。

   東電では5月8日午後から、復水器にたまった汚染水の水抜きを開始し、タービン建屋地下への放出を始めたという。注水経路を変更するため配管を切り替えることで、復水器にたまった水があふれ出す危険性があるためだ。だがこの措置も、地下に汚染水が増え続ければトレンチへ流れ出す可能性がある。4月末の時点で、3号機のトレンチでは水位の上昇が深刻化しており、ただでさえ海水や土壌への汚染が懸念されていただけに、汚染水の移送はますます急務となる。

   圧力容器の状態はさらに気になる。注水経路を変更しても温度上昇が止まらないようであれば、圧力容器の損傷による漏水を本格的に議論する必要がありそうだ。核燃料を冷却する仕組みが万が一破たんすれば、核燃料が過熱を続けて炉心の溶融が起き、最悪の事態を招きかねない。

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