2024年 3月 29日 (金)

セクハラ理由にチア部員一斉退部 北海道の名門高校で何があったのか

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   北海道の私立高校で、チアリーディング部の監督によるセクハラを理由に、2年生部員10人全員が退部届を出す騒動が起きた。全国レベルの大会にも出場する名門校に何が起きたのか。

   学校側は監督から聞き取りを重ねたうえで「セクハラなし」と判断。デリケートな問題のため生徒を傷つけないように、時間をかけて着地点を見いだしたかったが、保護者が黙っていられなかったようだ。

理事長「セクハラの事実はない」と明言

   北海道庁学事課によると、2011年12月27日に帯広北高校のチアリーディング部員の保護者から、監督によるセクハラ行為を受けているとの苦情が入ったという。同日、学事課から高校側に事情を問い合わせると、「セクハラの事実はない」との回答だった。

   学事課は道内の私立学校の設置や認可を受け持つが、帯広北高校は私立のため、「私立学校法」に基づいて行政の関与は最小限にとどめられる。しかしこれまで、この監督が部員に交際を迫るかのような言動や、指導を超えて部員を触った疑いがあると新聞で報じられたため、道としても「適切に対応してほしい」と学校側に要請したと担当者は話す。そのときも学校側は「保護者との見解の違い」を主張した。

   2005年に創部したチアリーディング部の戦績は輝かしい。2010、2011年と続けて日本選手権に出場した強豪校で、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの公式戦が帯広で開催された際には、試合前に演技を披露したこともある。監督は創部当初から指導にあたり、周りからの評価は高かったようだ。

   帯広北高校を運営する学校法人帯広渡辺学園の松浦護理事長は、J-CASTニュースの取材に対して、部員の保護者から「セクハラではないか」との申し出はあったと認めたうえで、「その事実はない」と明確に否定した。チアリーディングでは、部員の体に触れて教えざるを得ないこともあるが、監督からの聞き取りを実施したうえで、報道されたような行為はしていないとの結論に達した。

   ただ、肝心の生徒たちからは聞き取りをしていない。心身のバランスが微妙な年齢の部員を学校が呼び出して「セクハラされたか」と問いただせば、心を傷つける恐れが高い、というのだ。そのため保護者側には、「教育的な観点から、少し時間をかけて解決法を考えてはどうか」と提案したものの、保護者が待ち切れずに公表したようだ。

   松浦理事長によると、セクハラを理由に退部届を出した10人の生徒は全員2年生で、今も通常通り登校している。「疑惑」を向けられた監督は、数多くの部員を指導してきたが、卒業生からは「信じられない」という声が上がっていると明かした。

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