2024年 4月 23日 (火)

「リニア新幹線」品川‐名古屋40分は速いのか? 地下に深く潜るので乗降にロスタイムも

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   東京・品川‐名古屋間を約40分で結ぶ「リニア中央新幹線」。JR東海が、その詳細なルートと中間駅の位置を盛り込んだ計画概要を、2013年9月18日に明らかにした。

   今後、沿線自治体の理解を得て、環境影響評価(アセスメント)を環境省と国土交通省に、工事計画書を国交省に提出。国の認可が下りれば、2014年度にも着工する。「21世紀の夢の超特急」がいよいよ始動。2027年の開業を目指す。

すべての中間駅に停車すると72分

リニア中央新幹線は東京・品川‐名古屋間を約40分で結ぶ(写真は、JR東海「リニア中央新幹線」のホームページ)
リニア中央新幹線は東京・品川‐名古屋間を約40分で結ぶ(写真は、JR東海「リニア中央新幹線」のホームページ)

   JR東海によると、「リニア中央新幹線」は、東京・品川‐名古屋間の286キロを、発着のターミナル2駅と、神奈川県(相模原市)、山梨県(甲府市)、長野県(飯田市)、岐阜県(中津川市)の中間4駅を結ぶ。品川‐名古屋で1時間に上下、それぞれ5本の運行を想定。最高時速505キロ。所要時間はノンストップで最速約40分、すべての中間駅に停車すると72分かかるという。

   計画によると、都市部では騒音対策と、用地取得や地権者への補償の必要がない地下40メートル超を活用。それもあって、品川駅のリニア新幹線のホームは、東海道新幹線ホームの真下、地下約40メートルにつくることになった。

   新幹線のホームに並行し、長さ約1キロメートル、最大幅約60メートルの巨大な空間にホームを二つ建設し、各ホームには2編成ずつ計4編成が停車できるようにする。工期は10年以上に及ぶ見通しだ。

   終点の名古屋駅も地下約30メートル(新幹線ホームからは約40メートル)に建設し、品川駅と同様に4編成のリニアが停車できるようにする。品川駅、名古屋駅ともエスカレーターとエレベーターで地上の新幹線ホームと結ぶ。エスカレーターを使った場合の乗り継ぎ時間は3~9分という。

   現在、東海道新幹線「のぞみ」は品川‐名古屋間を最速1時間30分で結んでいる。それが50分も短縮されて40分で走るのだから、たしかに速い。

「地下40メートル」の品川新駅の乗り換えに20分?

   ところが、実際には「時短効果はそれほどない」との声がある。なぜか――。たとえば、これまで東京駅を利用していた人の場合だ。「のぞみ」は東京‐名古屋間を1時間40分で結んでいる。

   リニア新幹線を使った場合、山手線で東京‐品川間の所要時間は11分。さらに品川駅での乗り換えに約20分かかる。品川駅の山手線ホームは、新幹線改札口のある港南口から一番遠い、京浜急行の品川駅(JR高輪口)寄りにあるためだ。

   JR東海は、品川駅と名古屋駅にできる新ターミナルは3~9分で東海道新幹線と乗り換えられ、品川駅は「JR東日本の山手線や、横浜や羽田空港につながる京浜急行の品川駅と20分以内で乗り換えできるようにする」と説明している。

   大きな荷物を抱えた人などは品川駅の乗り換えに30分近くかかるかもしれないし、またリニア新幹線の本数が少なければ、待ち時間でもロスが出る。東海道新幹線が約3~7分おきに発車していることを考えれば、時間はたいして変わらなくなる。しかもルートの86%がトンネルなので、景色が見えない。閉所が苦手な人には抵抗があるかもしれない。

   一方、JR東海は品川‐名古屋間の運賃を、東海道新幹線「のぞみ」に700円程度上乗せした1万1500円程度を想定している。

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