20代女性ほか複数人が渡航、構成員になった? 日本人のイスラム国入りは止められないのか

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   イスラム国に足を踏み入れようとする日本人は、拘束されたジャーナリスト後藤健二氏や湯川遥菜氏だけではない。

   2014年10月には活動に参加しようとした大学生が警察から事情聴取を受けたのを始め、フランス人の夫と現地入りしたという20代女性の存在が年末に報じられた。こうした人たちは人質として拘束される恐れがあるが、渡航は止められないのだろうか。

20代女性はフランス人夫ともに現地入りか?

日本人2人にナイフを向けた男もイギリス出身とされる
日本人2人にナイフを向けた男もイギリス出身とされる

   20代女性については週刊文春(15年2月5日号)や毎日、産経新聞が報じている。これらの記事をまとめると、女性は大手製粉会社で研究員などをした後、日本で知り合ったアルジェリア系フランス人の男性と結婚。イスラム教に改宗し、14年11月ごろにトルコ経由でイスラム国に入ったとされる。

   フランス大使館などから自粛を求められたが、シリアで難民救助などの人道支援がしたいと話し、説得を振り切って現地へ向かったようだ。シリア国境のガジアンテップに向かったことまでは確認されているが、その後の消息は不明だという。

   また、週刊文春の記事では女性のほかに日本人5人が現地入りしている可能性があるとする、公安関係者のコメントが紹介されている。うち1人は戦闘員として訓練を受け、多数を殺害したとの情報もあると語っている。

   戦闘員として現地を目指した人はほかにもいる。14年10月、大学生が都内の古書店の張り紙を見てシリアへの渡航を計画。警視庁から事情聴取を受けた際に「戦闘員として働くつもりだった」などと話したことが報じられた。

   イスラム国入りした外国人は日本人に限らない。アメリカ人ジャーナリストのジェームズ・フォーリー氏を殺害し、後藤氏や湯川氏とともにビデオに登場した人物はイギリス出身のラッパーの可能性が高いとされている。正確な数字は不明だが、アメリカ国務省は80か国1万5000人以上が参加していると推測している。

   ただ、外務省の公式見解では、日本人が構成員や戦闘員として参加していることは否定されている。10月、岸田文雄外相は会見で「少なくとも私は今現在、イスラム国において日本人が活動しているという情報は承知していない」と発言。その後も、参加を計画した人がいたという発表はないため、現段階では報道以上のことは分からない。

外務省の退避勧告に強制力はない

   日本人のイスラム国入りを阻止することはできないのだろうか。外務省の渡航情報では、イスラム国の支配地域には退避勧告が出されているが、勧告は法令上の強制力がなく、個人の渡航を禁止したり退避を命令したりすることはできない。

   また、海外渡航の自由は憲法22条などから認められている。事情聴取を受けた学生も私戦予備および陰謀罪の疑いを適用して旅券を差し押さえた形で、イスラム国入り自体を違法だとした訳ではない。実際に後藤氏をはじめ、複数のジャーナリストらが「首都」とされるラッカに入っている。

   毎日新聞によると、外務省は今回の日本人女性の渡航をめぐり、旅券法第19条にある「生命、身体又は財産の保護のために渡航を中止させる必要があると認められる場合」にパスポートの返納を命じることができる規定を適用しようと一時検討したという。しかし、結局は夫妻が「危険地域に行かない」と話したため断念したとされる。現状ではイスラム国入りを止めることは不可能だといえる。

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